粒子状物質 (PM) とは ? 大気質データから屋外の空気に含まれている物質を知ることで、未来の健康を維持。

大気汚染や大気質について議論する際には、粒子状物質、大気汚染物質、空気中のその他の物質、私たちの健康に与える影響など、さまざまなトピックがあります。この記事では、この中から 1つの大気汚染物質について紹介します。

粒子状物質 (PM) とは何でしょう?

粒子状物質とは、空気中に浮遊している大きさによって分類される粒子の総称です。多くの異なる化合物から構成されています。粒子状物質には油溶性ガス、またはブラックカーボンが含まれます。直径10ミクロン未満の粒子は、人が吸い込んでしまう程の大きさで、健康に影響を及ぼす恐れがあります。

私たちの健康に影響を及ぼす主な大気汚染物質は、地上レベルのオゾン、二酸化窒素、二酸化硫黄、一酸化炭素、粒子状物質ですが、他の大気汚染物質と粒子状物質は、何が違うのでしょう。粒子状物質は、上記に挙げた大気汚染物質の中で唯一ガスではなく、固体または液体の汚染物質なのです。それだけではなく、粒子状物質は、多くの異なる物質や化合物によって構成されています。鉱物であったり、さらにそれに油溶性ガスやブラックカーボンが含まれていることもあります。粒子の構成によって、健康への影響が異なります。これらの粒子は大きさによって分類され、例えば、PM10 は、10 ミクロン以下の直径をもつ粒子であり、PM2.5 は、2.5ミクロン以下の直径をもつ粒子となります。

粒子状物質が健康へ及ぼす影響

発生源と私たちの体と健康に与える影響という点で共通している粒子状物質では、粒子の大きさによって異なる健康影響をもたらします。より大きい PM10 は吸入可能であり、私たちの肺に入り込み、呼吸器系や心臓に局所的および全身的な炎症を引き起こし、さらに喘息や気管支炎などの心血管疾患や呼吸器疾患を引き起こす可能性があります。同様に、PM2.5 は吸入可能ですが、さらに粒子のサイズが小さいため、肺だけでなく私たちの体のさらに奥まで入り込みます。血液中にまで入りこみ、呼吸器系や心臓血管系以外にもさまざまな臓器系に運ばれる可能性があり、健康に脅威をもたらします。

粒子状物質の発生源

大気中の粒子状物質は主に、PM10 の場合は自然の粉塵、煙、花粉など、PM2.5 の場合は燃料の燃焼、工業プロセス、輸送、および室内暖房などから発生します。

では、ほこりは粒子状物質に入るのでしょうか。はい、ほこりは粒子状物質に含まれますが、粒子サイズ範囲は 10 クロンよりもはるかに大きく、肉眼で見ることができます。ほこりの中に潜むダニにアレルギーを持つ人にとっては、健康への影響もあります。花粉胞子やペットのフケも、家の中のほこりの一部になる可能性があるため、アレルギーを持つ人々はより苦しむことになります。花粉胞子は、何倍も大きいので、PM10 または PM2.5 の範囲には通常含まれませんが、PM10 より小さい花粉も存在します。

粒子状物質と大気汚染に対して私たちができること

大気汚染の問題に立ち向かうために、重要なことの一つは、今呼吸している空気中に何が含まれているのかを知ることです。気付いていない問題と戦うことは非常に困難です。粒子状物質は、濃度が高くなると目に見えることがありますが、室内ではどうでしょう。リビングルームでは、屋外と同じように見ることはできません。

室内と室外の空気の質には非常に強い相関性があるので、ほこりっぽかったり、もやが出ていたり、大気汚染がひどい日でも、ほこりと粒子状物質が屋外に留まるわけではありません。実際には、空気の循環が少ない場所ほど、高濃度な汚染状況となってしまう可能性があります。さらに、料理中に発生する有害物質、掃除に使うスプレー、暖炉や煙突、タバコの煙など、室内が発生源となる粒子状物質もあります。屋外の大気質データを統合した空気清浄システムを使用することで、屋外と屋内の状況によって、空気清浄機を稼働するタイミングを意識するようになります。

屋外の大気質データを組み込んだ空気清浄機は、その時の外の状況を知らせ、窓を閉めて空気清浄機を稼働させるタイミング、また、窓を開けて屋内の空気を換気するタイミングを知らせることができます。

粒子状物質は、大気中の数ある汚染物質の1つの種類です。その発生源と健康への影響を理解することで、大気汚染にさらされる機会を減らすことができ、将来の健康につながります。

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記事参照:
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2018 年 6 月 14 日
What is Particulate Matter?

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