Docker で AI とクラウドネイティブ開発の効率性を最大化する

脆弱性の影響が拡大し、それに伴うコストが増加し続ける中、安全で高品質なソフトウェアの開発はますます重要になっています。たとえば、情報およびソフトウェア品質コンソーシアム (CISQ) によれば、バグのあるソフトウェアが米国経済に与えた損害は 2.08 兆ドルに上ると言われています。また、開発プロセスの初期段階で発見したバグは、修正に 100 ドル程度で済む可能性がありますが、運用の後半で発見した場合、その修正コストは 1 万ドルに急増する可能性があります。

Docker は、ソフトウェア開発ライフサイクル (SDLC) の早い段階で問題を発見して解決できるベスト プラクティスに基づいて、一貫性のある環境と高速化で信頼性の高いコンテナー管理を提供することで、安全で効率的なアプリケーションの開発を支援します。

シフト レフトでバグを減らす

前回のブログ記事では、Docker のスイート製品を含む適切なツールを使用して開発者の生産性を向上させる方法についてお伝えしました。適切なツールを活用するだけでなく、ソフトウェア開発を最適化し生産性を向上させるには、適切なプロセスを実装する必要があります。 

ソフトウェア開発プロセスは通常、インナーループとアウターループという 2 つの異なるループに分けられます。一方で、Docker では、インナーループへの投資が重要であると考えています。これは、セキュリティをシフト レフトし、問題をできるだけ早く特定することを意味します。このアプローチにより、ソフトウェアの問題を早期に見つけて修正できるため、効率性向上とコスト削減を実現します。

Docker ツールを使用してベスト プラクティスを採用する

Docker 製品は、次のベストプラクティスの採用を支援します。

  • ソフトウェア開発ライフサイクルの強化
  • インナーループの改良

 Docker Desktop を使用すると、インナーループにおいて迅速かつ一貫して実行、テスト、コーディング、ビルドできます。この一貫性により、「自分のマシンでは動作するけれど、ほかの人のマシンでは動作しない」という問題が解消され、アプリケーションは開発と運用の両方で同じように動作します。  

シフトレフトで問題の早期検すると、効率性の向上や安全なビルドとコンプライアンスを確保できます。Docker Scout では、セキュリティをシフトレフトして脆弱性をより早く特定し、将来の問題を回避します。

シフトレフトの別の例であるテストをプロセスの早い段階で行うことで、ソフトウェアを堅牢にし、リリースサイクルを短縮します。Testcontainers Cloud を活用すれば、コードで定義された依存関係を使用して信頼性の高い統合テストを実行できるため、テストに役立ちます。

ハイブリッドなインナーループ内での開発を加速

ローカル環境とクラウドの利点を組み合わせた「ハイブリッドインナーループ」を採用する企業が増えています。これにより、柔軟性とコラボレーションが一段と向上します。たとえば、Docker Build Cloud は、クラウドの力を利用して、開発者が好むローカル開発エクスペリエンスを犠牲にすることなく、ビルド時間を短縮します。 

ソフトウェア開発ライフサイクル全体でこれらの Docker 製品を活用すると、迅速なフィードバックループと問題解決が可能になり、開発の開始からデプロイまでスムーズな流れを実現できます。 

AI アプリケーション開発の簡素化

適切なツールとプロセスを活用してアプリケーション配信を加速し、SDLC 全体の効率を最大化することで、以前は煩雑だったプロセスが新たな標準となり、イノベーションに集中できるようになります。

また、Docker は AI/ML 開発を簡素化し、イノベーションの加速にも貢献します。Docker 社は、開発者が AI を活用したアプリケーションを配信し、ビジネスの差別化と競争力強化を図れるよう、AI へ継続的に投資しています。

Docker AI ツール

Docker の GenAI Stack は、大規模言語モデル (LLM) と AI/ML のコード統合を加速し、AI を活用したアプリケーションの配信を可能にします。すべてのコンテナーは調和して動作し、Docker Desktop から直接管理できるため、チームは開発環境を離れずにコンポーネントを監視、調整できます。さらに、GenAI Stack のデプロイは迅速かつ簡単で、Docker のコンテナー化技術を活用することで、セットアップを効率化し、アプリケーションの成長に応じたスケーリングを容易に実現できます。

今年の初めに、 GitHub Copilot の Docker 拡張機能のプレビューを発表しました。Docker は、ベストプラクティスの標準化や GitHub Copilot などのツールとの統合を通じて、開発者がイノベーションに専念できる環境を提供し、コードの記述から本番環境までのギャップを埋めます。

そして最近では、Docker Hub で Docker AI カタログ を公開しました。この新機能は、包括的なドキュメントに基づいた信頼性の高いすぐに使えるコンテンツを提供し、AI のアプリケーション統合をより簡単にします。開発者は、開発サイクルの短縮、生産性の向上、そして新規および既存アプリケーションへの AI 統合のためのより効率的な方法を活用できます。

まとめ

Docker 製品は、シフトレフトと問題の早期発見に関連する健全なプロセスとプラクティスを確立し、将来の問題を回避するのに役立ちます。このアプローチにより、開発者の生産性を向上させ、コーディングやイノベーションへより多くの時間を割くことができます。また、Docker を使用することで、AI を活用して知識のギャップを埋め、AI/ML アプリケーションをビルドして市場投入までの時間を短縮するための信頼できるツールを提供します。

2024 年 12 月に変更があった新しい Docker サブスクリプションについては、こちらをご確認ください。


エクセルソフトは Docker の Preferred Reseller として、Docker Business を販売しています。Docker 製品のライセンスや機能に関するご質問、製品デモのご要望を承っています。お問い合わせはこちらから。


*本記事は、Docker 社が提供している以下の記事から抜粋・転載したものです。

DockerでAIとクラウドネイティブ開発の効率性を解き放つ

Docker の最新情報をお届けするエクセルソフトのメールニュース登録はこちら

 

タイトルとURLをコピーしました