Harness and Wakefield Research の開発者エクスペリエンス調査で、開発者の約半数 (45%) が、学習と開発のための十分な時間がないと回答していることが、明らかになりました。さらに、開発者のオンボーディングは時間がかかる大変なプロセスで、経営層の 71% が「新しい開発者のオンボーディングに最低でも 2 か月かかる」と答えています。
イノベーションを加速し、より早く製品を市場に投入するためには、開発者をしっかりサポートし、直感的に使えるガイドラインの提供により、柔軟性を持ちながらも秩序ある環境で成功できるよう支援する必要があります。そのような中 Docker は、開発者が迅速にオンボーディングできるよう支援し、組織が会社の方針に沿った適切なガイドラインを設定することで、開発者が柔軟にイノベーションを追求できる環境を提供します。

開発チームを成功に導く
Docker は、最も使用され、支持され、評価されている開発ツールの一つとして認識されており、開発チームのツールキットに欠かせない存在です。統合された開発ワークフロー、信頼性の高い安全なコンテンツ、充実した学習リソースやコミュニティサポートにより、Docker を初めて使う開発者でもすぐに製品を使い始められます。
開発者のオンボーディングの効率化
新しい開発者がチームに加わる際、Docker Desktop を利用すると、開発環境のセットアップにかかる時間と手間を大幅に削減できます。Docker Desktop は Visual Studio Code などの人気のある IDE とシームレスに統合されており、開発者は慣れ親しんだツール内で直接コンテナー化できます。その結果、普段のワークフローの中で効率よく学習を進められます。また、Docker Extensions は Docker Desktop の機能を拡張し、開発者が好んで使用するツールをアプリケーション開発やデプロイのワークフローに統合することで、新たな機能を提供します。
Docker を活用して GitHub Copilot と連携し、アプリケーションのコンテナー化や Docker アセットの生成、プロジェクトの脆弱性の分析などをサポートしながら、スムーズにオンボーディングを進められます。実際に、Docker 拡張機能は GitHub Copilot の拡張機能ランキングで開発者から高い支持を得ており、その人気は Visual Studio Magazine でも取り上げられています。
Docker Build Cloud は、 Docker Compose および CI ワークフローと統合されているため、開発チームにとってシームレスな移行が可能です。Docker Hub にある信頼性の高いコンテンツは、事前設定された信頼できるイメージを提供し、セットアップ時間を短縮するとともに、プロジェクトへのオンボーディング時に安全な基盤を確保します。
Docker Scout は、実用的なインサイトと推奨事項を提供し、コンテナーのセキュリティ意識を高め、脆弱性をスキャンし、リアルタイムのフィードバックを通じてセキュリティ姿勢を改善します。また、Testcontainers Cloud は、コードで定義された実際の依存関係を使用して信頼性のある統合テストを実行できるため、本番環境において高品質で信頼性のあるアプリケーションやエクスペリエンスを自信をもって提供できます。
アクセス可能な知識リソースによる継続的な学習
Docker にとって、継続的な学習は優先事項であり、開発者が知識を深め、コンテナー化の取り組みで最新の情報を維持できるよう、さまざまなアクセス可能なリソースとツールを提供しています。
Docker Docs は、初心者向けのガイド、チュートリアル、AI ツールを提供し、開発者が基礎的な概念を学ぶ手助けをします。これにより、開発者はコンテナー スキルを迅速に習得できるようになります。Docker のガイド集は、Docker を使用して開発ワークフローを最適化する方法や、特定の言語、フレームワーク、技術と組み合わせて使用する方法をステップバイステップで学べる内容になっています。
Docker Hub の AI カタログは、最適な AI モデルを見つけてプルし、ワークフローに統合できるよう支援し、イノベーションと実装のギャップを埋めます。
また、Docker は定期的にウェビナーや Tech Talk を開催しており、開発者が新機能やベストプラクティスについて最新情報を得られるだけでなく、実際の課題について議論できる場を提供しています。Docker Business のお客様は、Docker のエキスパートからカスタマイズ トレーニングを依頼することも可能です。
さらに、Docker は Udemy Training や LinkedIn Learning などの教育プラットフォームや組織と提携しており、開発者が初心者向けのチュートリアルから高度なコンテナー化のトピックスまで、幅広いトレーニングにアクセスできるよう支援しています。
Docker のグローバル開発コミュニティ
Docker の大きな強みの一つは、活発なグローバル開発者コミュニティです。このコミュニティは、豊富な知識やリソース、実際の解決策にアクセスできる点で、独自の優位性を提供します。
月間アクティブユーザーが 2,000 万人以上を誇る Docker のコミュニティ フォーラムやイベントは、活発なコラボレーションを促進し、業界や専門知識のレベルを超えたナレッジ ベースの情報にアクセスできます。開発者は質問をしたり、課題を解決したり、初心者から経験豊富なエキスパートまで多様な Docker ユーザーから洞察を得ることができます。問題解決やベストプラクティスが必要な場合、Docker のコミュニティを利用すれば、一人で悩み続ける必要はありません。
このエコシステムの重要な柱の一つが Docker Captains プログラムです。これは、各分野のリーダーとして活躍する知識豊富な Docker 支持者たちのネットワークです。Captains は、ブログ投稿、動画、ウェビナー、ワークショップを通じて技術的な知識を共有し、選別した専門知識を提供することで、オンボーディングと生産性の向上を加速します。
フォーラムや Docker Captains プログラム以外にも、ミートアップ やバーチャル ワークショップ (図 1) などの Docker のコミュニティ イベントでは、実際のユースケース、革新的なワークフロー、新たなトレンドなど、さまざまな情報を得ることができます。これらコミュニティのやり取りは継続的な学習を促進し、開発者とその組織が常に変化するソフトウェア開発の環境に対応できるようサポートします。

ビジネスにとって、Docker の大規模なコミュニティを活用することは、膨大な知識、サポート、インスピレーションへのアクセスを意味し、これは開発者の生産性やイノベーションを促進するための重要なアセットとなります。
ユーザー管理とセキュリティの強化による開発者の支援
以前の記事では、 Docker がどのように複雑さを簡素化し、開発者の生産性を向上させるか (適切なツール) と、 AI およびクラウドネイティブ開発において Docker を使って効率性を高める方法 (適切なプロセス) について説明しました。
アプリ開発プロセスを企業全体で拡張し標準化するためには、ガバナンス、コンプライアンス、セキュリティのための適切なガイドラインを整備することが必要です。これらは通常、エンタープライズ コントロールや管理ツールを通じて扱われます。理想的には、組織は開発者の生産性やイノベーションを妨げることなく、過度に厳しくないガイドラインを提供するべきです。
現代の企業では、信頼できるコンテンツを基盤として、堅牢でコンプライアンスに準拠したアプリケーションをビルドするための層別セキュリティ アプローチが求められます。このアプローチは、いちからセキュアにビルドするためのしっかりとした基盤を提供します。
ソフトウェア開発の過程では、セキュアなプラットフォームが必要です。金融や公共セクターなどの規制対象業界では、強化された開発環境が求められます。セキュリティ脆弱性分析やポリシー評価ツールも、改善や修復に役立つ情報を提供します。
さらに、企業の IT およびセキュリティ チームがリスクを自信を持って監視、管理できるように、エンタープライズコントロールとダッシュボードが必要です。
適切なガイドラインの設定
Docker Business プランでは、コンテナー セキュリティを統合的に提供するための管理ツールを用意しています。Docker の目標は、開発者の体験や生産性に最小限の影響を与えながら、開発環境のセキュリティとコンプライアンスを向上させることです。
開発環境のセキュリティを向上させるための一元化された設定
Docker は、Docker Official Images、Docker Verified Publisher、Docker Trusted Open Source コンテンツなど、信頼性の高い認証済みアプリケーション コンテンツの膨大なライブラリへのアクセスを提供します。Image Access Management (イメージ アクセス管理) や Registry Access Management (レジストリ アクセス管理) などのツールを用いた高度なイメージおよびレジストリ管理ルールと組み合わせることで、企業のセキュリティ ポリシーを満たすソフトウェアのみを使用することを保証します。
いちからセキュアにビルドするための確かな基盤があれば、組織はソフトウェア開発プロセス全体でさらにセキュリティを強化できます。Docker は、Docker Scout を使用した脆弱性スキャンとイメージ分析を通じて、ソフトウェアサプライチェーンの整合性を確保します。迅速な修復機能と詳細な CVE レポートを組み合わせることで、開脆弱性を迅速に特定し修正でき、解決までの時間を短縮します。
コンテナーは一般的にセキュアですが、コンテナー開発ツールも適切にセキュリティ対策を施さなければ、開発者の環境でセキュリティ侵害のリスクを減らすことはできません。Hardened Docker Desktop は、コンテナーの分離を強化した Docker の堅牢な開発環境の一例です。これにより、厳格なセキュリティ設定を強制し、開発者やそのコンテナーがこれらの制御を回避するのを防げます。エアギャップ コンテナーの活用により、コンテナーがネットワークリソースへのアクセスをさらに制限し、データのアップロードやダウンロード先を制限できます。
継続的な監視と管理
Admin Console と Docker Desktop Insights を使用すると、IT 管理者やセキュリティ チームは、組織内での Docker の使用状況を可視化し、組織の設定やポリシーの実施を管理できます (図 2)。
これらのインサイトは、チームがプロセスを効率化し、生産性を向上させるのに役立ちます。例えば、組織に関連付けられたアカウントでサインインしていない開発者に対してサインインを強制することができます。この手順により、Docker サブスクリプションのメリットを活用し、企業のポリシーの範囲内で作業するように制御できます。

ビジネスやエンジニアリングのリーダーにとって、開発プロセス全体の可視化とガバナンスは、コンプライアンスを確保しリスクを軽減しながら、開発者の生産性を向上させるために重要です。
Docker の開発ツールを活用してイノベーションを最大化する
Docker は、クラウドネイティブ開発に特化したツール群で、優れた開発者体験とエンタープライズグレードのセキュリティおよびガバナンスを兼ね備えています。Docker を活用することで、組織はオンボーディングの効率化、イノベーションの促進、強固なコンプライアンスの維持を実現し、チームが市場に迅速かつセキュアに影響力のあるソリューションを提供できるよう支援します。
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*本記事は、Docker 社が提供している以下の記事から抜粋・転載したものです。
Docker がオンボーディング プロセスを合理化し、開発者を成功に導く方法
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