SmartBear TestComplete: Windows 以外の環境へのテスト作成

TestComplete の動作環境は Windows のみのため、Linux や MacOS にインストールしてテストを実行することはできません。

しかし、リモート デスクトップや、WSL、Hyper-V などを使用して、デスクトップ上に表示した画面を経由した操作を行うことは可能ですので、その方法と注意点について紹介します。

本記事では Hyper-V 上に存在する Linux で、ブラウザーに対しての操作を行っています。

操作の記録

以下の画像はウェブ サイトへの操作を Recode ボタンから記録したキーワード テストと、その操作画面です。認識できる最小のオブジェクトは Linux のデスクトップ画面全体 (画像赤枠内) となり、左上を原点とした座標で記録されています。

操作を行うだけであればこのテスト内容でも問題ないように見えますが、2 点問題があります。

通常、TestComplete は操作対象が表示されるまで待機しますが、記録された操作対象は Hyper-V の画面になるため、常に画面上に存在しています。そのため、ウェブ ページが読み込み中でも待機せず即座に次の操作が実行されるため、適切な待機時間を別途設定しなければ期待したように操作が行われません。

また、テスト内容は「Hyper-V の画面に対して指定座標をクリックするかキー入力を行う」操作のため、ウェブ ページの間違った箇所を操作してもエラーにはなりません。以下はログの画像ですが、クリック操作が実行されたログで、記録時の画面 (左下) とは異なる画面 (右下) をクリックしていることが確認できます。

1 つ目の問題は Delay 操作を追加したり、Real-time mode オプションを有効にして記録したりすることである程度回避は可能ですが、2 つ目は画像での操作が必要になります。

画像での操作

Image Based Action を使用すると、指定した画像と同じ画面が存在するかを確認し、操作を行うことが可能です。こちらを使用すると正しい対象をクリックしていることを確認しながらテストを行えます。

キーワード テスト左の Operations パネルから、Image Based Action を追加します。

画像をキャプチャするか、以前にキャプチャした画像から操作対象を指定します。ここでは Capture New Image を選択し、新規に画像をキャプチャします。

キャプチャ範囲は Desktop を選択します。存在する場合はモバイル デバイスも選択肢に表示されます。

その後、取得した画像の中から操作対象とする範囲を指定します。今回はサッカー ボールを対象にしています。

名前と保存先を設定します。保存先は任意の名前を入力するか、既存の場所を選択します。

実行する操作とクリックする座標を選択して設定は完了です。X と Y が -1 の場合、操作対象とした範囲の中心がクリックされます。

画面左の Project Explorer ツリーに ImageRepository が追加され、画像が保存されます。

これで画面上からサッカーボールを探してクリックする操作が追加されました。

必要な場所だけ通常のクリック操作と置き換えてご利用ください。以下の画像は Delay 操作も追加した状態です。

OCR での操作

Intelligent Quality アドオン (別売) を保有している場合、OCR Action を使用することが可能です。これは画面内に指定した文字列が存在するかを確認し、操作を行いますので、画像と同じく正しい対象をクリックしていることを確認しながら操作されます。ただし、Google の OCR 機能を使用するためキャプチャした画像をアップロードすることになります。

Operations パネルから、OCR Action を追加します。

OCR 対象として Hyper-V の画面を選択します。

画像に含まれる文字列が取得されますので、操作対象にしたい文字列を選択します。

文字列に実行する操作を選択して設定は完了です。

スクロール操作の調整

記録時に Mouse Wheel 操作が追加されています。これはマウス ホイールの操作になり、ウェブ ページのスクロール操作を記録したものになりますが、実行するとスクロール量が記録時と異なることがあります。その場合は数値を調整するか、他の方法でスクロールする必要があります。

例えば、以下のように On-Screen Action で Keys 操作を追加し、Value を ”[Down][Down][Down]” とすると、キーボードの ↓ キーを 3 回入力することになりますので、ホイールでのスクロールの代わりに使用することができます。

これらの操作を組み合わせることで、オブジェクトが認識できない画面に対してのテストを作成することが可能です。

他にも操作の組み合わせで対応可能になることはありますので、何か困ったことがあればお気軽にお問い合わせください。

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