本記事では、Docker Desktop バージョン 4.70.0 ~ 4.73.1 における新機能、改善点、既知の問題、そして修正内容について紹介します。Docker 社が公開しているリリース ノートを基に、日本国内ユーザー向けに主要な変更点をわかりやすくまとめています。
最新バージョンがまだ利用可能でない場合は、しばらく時間をおいてから再度確認してください。通常、リリースから約 1 週間以内にアップデートが順次展開されます。
なお、最新リリースから 6 か月以上前のバージョンについてはダウンロード提供が終了しています。Docker Business を利用することで、6 か月以上前のバージョンも引き続きサポート対象として利用できます。
4.70.0 (2026/4/20)
新機能
- CLI ヒントの追加:
logs、compose logs、compose attach、またはcompose upコマンドの実行時に「ログ」ビューを表示するヒントを追加しました。これにより、実行中のすべてのコンテナーのログに素早くアクセスできます。この機能は、ログ (ベータ版) 機能を有効にしている場合に利用可能です。
アップデート
- Docker Compose v5.1.2
- Docker Engine v29.4.0
- Docker Agent v1.43.0
- Docker Model Runner v1.1.33
- Docker Scout CLI v1.20.4
修正および機能改善
全プラットフォーム共通
- Docker Hub からの応答が遅い場合に、認証情報の保存先 (Credential Store) の更新がタイムアウトし、CI 環境で
docker loginがサイレントに失敗する問題を修正しました。 - ベータ版機能を無効にすると、Docker Model Runner も無効になってしまう問題を修正しました。
- CLI プラグインの環境変数が継承されることで、
docker desktop startの実行時に Docker AI エージェントの API デーモンが失敗する問題を修正しました。
Mac
- アップデート後に
DockerAppLaunchPathの設定が破損し、終了ステータス42で Docker Desktop が再起動を繰り返す問題を修正しました。 - アップデートに失敗した際、Docker Desktop が破損した状態のままになる問題を修正しました。現在は自動的に以前のバージョンにロールバックされ、明確なエラー メッセージが表示されるようになっています。
- 1 つのコンテナーを停止した際に、他の実行中のコンテナーに属するアクティブな Unix ソケット フォワードが中断される問題を修正しました。
Windows
- アップデートに失敗した際、Docker Desktop が破損した状態のままになる問題を修正しました。現在は自動的に以前のバージョンにロールバックされ、明確なエラー メッセージが表示されます。
- Windows コンテナーへの切り替えに失敗した際に、Docker Desktop が破損した状態になり、再起動が必要になる問題を修正しました。
- 環境変数に
DEVHOMEが設定されているユーザーにおいて、Docker Desktop の起動に失敗する問題を修正しました。 - Windows 上で Electron がクラッシュする原因となっていたプロセス ハードニングを一時的にロールバックしました (docker/desktop-feedback#245 を修正)。
4.71.0 (2026/4/27)
アップデート
- Docker Model Runner v1.1.36
- containerd v2.2.3
- Runc v1.3.5
- Docker Compose v5.1.3
- Docker Agent v1.44.0
- Docker Engine v29.4.1
修正および機能改善
全プラットフォーム共通
- Docker Model Runner が既定で無効になりました。使用するには [設定] で明示的に有効にする必要があります。有効にすると、TCP ホスト側のサポートが自動的にアクティブになります。
- ディスクの空き容量が不足している場合に、明確なエラーが表示されず Docker Desktop のアップデートに失敗する問題を修正しました。
- イメージのインスペクト時に、ベースイメージのダイジェストまたはリポジトリ名が空だと Docker Scout のタグ推奨機能が失敗する問題を修正しました。
- サインイン画面に [ローカル Docker コンテキストに切り替える] ボタンを追加しました。これにより、クラウド コンテキストを使用しているユーザーが、サインインすることなくローカル コンテキストに戻れるようになりました。
- クラウド エンジン専用の [停止] ステータス画面を追加しました。Docker Offload から移行する際、エラー画面ではなく明確な停止状態が表示されるようになります。
Mac
- ユーザーが分析機能を無効にした直後、エラー トラッキングが一時的にセッション データの送信を継続してしまう問題を修正しました (docker/for-mac#7768 を修正)。
Windows
- プロセス ハードニング ポリシーが Chromium と競合し、Docker Desktop ダッシュボードが
ERR_FAILEDエラーで開けなくなる重大な問題を修正しました。 - WSL 2 自体に環境変数
HTTP_PROXYが設定されている場合、WSL 2 上で Kubernetes が起動に失敗することがあるバグを修正しました。 - WSL 使用時、高度なコンテナー分離 (ECI) において、Docker Desktop の再起動後にコンテナーの
rootfsの永続性が失われるバグを修正しました。
4.72.0 (2026/5/6)
新機能
- 「ログ」ビューの一般提供開始: ログ ビューが一般提供 (GA) になりました。
- Windows 版のインストール オプション: Windows 版 Docker Desktop の新規インストール時に、「ユーザーごとのインストール (ベータ版)」か「すべてのユーザー向けのインストール」かを選択できるようになりました。
アップデート
- Docker Agent v1.50.0
- Docker DHI (dhictl) v0.0.3
- Docker Model Runner v1.1.37
- 認証ヘルパー (credential helpers) v0.9.6
セキュリティ
- 拡張機能の設定ページの更新: 拡張機能はホスト レベルの権限で実行されること、および Docker による監査が行われていないことを示すセキュリティ通知を追加しました。
- CVE-2026-31431 (“copy.fail”) の修正: アップストリームの Linux カーネル パッチをバックポートしました。これにより、権限のないコンテナー ユーザーがホスト VM のページ キャッシュへの制御された書き込みを通じて、コンテナー内でルート権限を取得できる脆弱性を修正しました。
修正および機能改善
全プラットフォーム共通
- Docker Offload のアイドル通知を改善しました。
- Docker Agent のコマンド引数に
runサブコマンドが不足していたため、[TUI で Gordon を開く] ボタンが機能しなかった問題を修正しました。 - サインイン中に一時的なネットワーク エラーや Docker Hub のサーバー エラーが発生した際、自動的に再試行されず、予期せずサインアウトされる問題を修正しました。
- [コンテナー]、[イメージ]、[ボリューム] の各画面において、画面移動時に必要に応じて最新データを取得するように改善しました。これにより、バックグラウンドでのポーリング負荷が軽減されます。
- 大量のコンテナー ファイル操作を行った後にファイル共有技術を変更すると、カーネル クラッシュが発生することがある問題を修正しました。
- Docker Model Runner で OpenAI Responses API (
/responses) エンドポイントを有効にしました。 - OAuth を使用して
docker loginでサインインした際、操作の途中で Docker Desktop から予期せずサインアウトされるバグを修正しました。
Windows
- タスクバーの Docker Desktop アイコンを複数回選択すると、バックエンド プロセスが複数起動してしまうバグを修正しました。Docker Desktop の実行中にアイコンを再選択すると、ダッシュボードがフォーカスされるようになります。
- 起動時または正常終了時に、誤って「プロセスがまだ実行中です」というダイアログが表示される競合状態を修正しました。
Linux
- RHEL 8 のサポートを終了しました。
4.73.0 (2026/5/11)
アップデート
修正および機能改善
全プラットフォーム共通
Cmd+Q(Mac) およびCtrl+Q(Windows/Linux) で Docker Desktop が完全に終了しない問題を修正しました (docker/for-mac#7833 を修正)。docker loadをキャンセルした際、containerd の参照ロックが保持されたままになり、同じイメージのその後のロードが失敗するバグを修正しました。- MCP Toolkit が無効な場合でも、サインイン時に
mcp.docker.comへの不要なネットワーク要求が発生し、予期しないプロキシ認証プロンプトが表示される問題を修正しました。 - Gordon のセッション サイドバーにある検索入力欄が、空のままの状態だと閉じられない問題を修正しました。
Mac
- Linux VM が解放されたコンテナー メモリをホスト OS に戻す機能を改善し、Apple シリコン搭載 Mac での過剰なメモリ使用を修正しました。
- 別のコンテナーが同じサブネット範囲の IP に対してアクティブな送信接続を持っている場合に、コンテナーが破損したソース IP で接続を受信してしまうバグを修正しました (docker/for-mac#7824 を修正)。
4.73.1 (2026/5/13)
修正および機能改善
Windows
- スタート メニューから起動した際、Docker Desktop 自体の Electron プロセスが誤って強制終了されるバグを修正しました (docker/desktop-feedback#367 を修正)。
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