新機能を追加した。品質も向上した。予定どおりにリリースも完了した。それにもかかわらず、サポートへの問い合わせは思うように減らない。こうした状況に直面している企業は少なくありません。
問い合わせが多い原因というと、製品の不具合や機能不足を思い浮かべがちです。しかし実際には、ユーザーが必要な情報を見つけられないことが原因になっているケースも少なくありません。
製品そのものは優れていても、使い方や設定方法、トラブル発生時の対処方法が分かりにくければ、ユーザーはサポートへ問い合わせるしかありません。
ユーザーは「情報がない」から問い合わせるわけではない
サポート部門に寄せられる問い合わせの中には、すでにマニュアルやヘルプに記載されている内容も数多く含まれています。
例えば、
- 設定手順が分からない
- オプションの違いが分からない
- エラー メッセージの意味を知りたい
- 製品バージョンごとの差異を確認したい
といった内容です。
これらの多くは、情報そのものが不足しているわけではありません。必要な情報へたどり着けないことが問題なのです。どれほど充実したマニュアルが用意されていても、利用者が探している情報を見つけられなければ、その価値を十分に発揮できません。
製品の成長とともにドキュメントも複雑化する
製品が進化するにつれて、管理しなければならない情報も増えていきます。
- ユーザー ガイド
- 管理者ガイド
- FAQ
- リリースノート
- オンライン ヘルプ
- ナレッジ記事
最初は問題なく運用できていたとしても、製品ラインアップやバージョン数が増えるにつれて、ドキュメント管理は複雑になります。
その結果、
- 同じ説明が複数の文書に存在する
- 更新漏れが発生する
- 古い PDF が残り続ける
- 製品やバージョンによって内容が異なる
- 情報が複数の場所に分散する
といった課題が発生します。ユーザーが古い情報や誤った情報を参照してしまえば、問い合わせが増えるのは当然です。
問い合わせ削減の鍵は「情報を探しやすくすること」
問い合わせを減らしたいと考えたとき、多くの企業は FAQ を追加したり、新しいマニュアルを作成したりします。こうした取り組みは有効ですが、本当に重要なのは情報量そのものではありません。ユーザーが必要な情報へ素早くたどり着けることです。
例えば、
- キーワードで検索できる
- 関連する情報へスムーズに移動できる
- 製品やバージョンに応じた情報を参照できる
- 常に最新情報へアクセスできる
といった環境が整っていれば、自己解決できるケースは大幅に増えます。問い合わせ削減とは、単にマニュアルを増やすことではなく、利用者が情報を見つけやすい環境を整備することでもあるのです。
ドキュメントは製品体験の一部
製品の機能や性能は重要な評価要素です。しかし、ユーザーが評価しているのは機能だけではありません。
- 必要な情報をすぐに見つけられるか
- 困ったときに自力で解決できるか
- 新しい担当者でもスムーズに使い始められるか
こうした体験も、製品そのものの評価に大きく影響します。優れた製品であっても、利用方法が分かりにくければ、ユーザーは使いづらさを感じてしまいます。一方で、必要な情報が整理され、探しやすく、分かりやすく提供されていれば、顧客満足度は向上します。
マニュアルやオンライン ヘルプは、単なる付属資料ではありません。製品とユーザーをつなぐ重要なタッチポイントであり、製品体験を支える要素の一つです。
問い合わせ対応の前に、ドキュメント運用を見直す
もう一つ見落とされがちなのが、ドキュメントの運用です。製品は継続的に更新されます。新機能の追加、画面変更、仕様変更が発生するたびに、ドキュメントも更新しなければなりません。
しかし現実には、
- オンライン ヘルプ
- PDF マニュアル
- FAQ
- リリースノート
を個別に管理しているケースも少なくありません。これでは更新作業の負荷が高くなり、情報の不整合や更新漏れが発生しやすくなります。ユーザーが参照した情報が最新でなければ、問い合わせやサポート工数の増加につながります。
MadCap Flare が支援するドキュメント運用
ドキュメント管理の課題は、文書を作成することだけではありません。
製品情報を継続的に更新し、利用者へ分かりやすい形で届け続けることが重要です。しかし、製品ラインアップやバージョンが増えるにつれて、Word や PDF を個別に管理する運用では限界が見えてきます。
例えば、同じ内容を複数のマニュアルで使用している場合、仕様変更のたびにすべての文書を更新しなければなりません。また、オンライン ヘルプと PDF を別々に管理していると、内容の不一致や更新漏れが発生する可能性もあります。
一般的な文書作成ツールでもマニュアルを作成することはできますが、技術ドキュメントを長期的に管理、運用していく場合には、多数のドキュメントや製品バージョンへの対応、複数の出力形式の管理、継続的な更新作業が大きな負担になることがあります。
こうした課題を解決するために活用されているのが MadCap Flare です。
MadCap Flare は、技術ドキュメントの作成から管理、公開までを支援するテクニカル ドキュメンテーション プラットフォームです。
例えば、
- 同じプロジェクトからオンライン ヘルプと PDF マニュアルを生成
- HTML5 ベースの検索可能なオンライン ヘルプを公開
- 製品やエディションごとの情報を効率的に管理
- 共通コンテンツを再利用し、更新作業を効率化
- レスポンシブ対応のドキュメントを提供
- 目次やナビゲーションを活用し、必要な情報を探しやすく整理
といった運用を実現できます。
特に、技術ドキュメント専用ツールとして設計されているため、単に文書を作成するだけでなく、複数のマニュアルやヘルプを継続的に管理、運用することを前提としている点が大きな特長です。
新機能の追加や仕様変更が発生した際も、関連するコンテンツを効率的に更新できるため、情報の鮮度を維持しやすくなります。その結果、ドキュメント担当者は管理負荷を軽減でき、利用者は必要な情報へ素早くアクセスできるようになります。
結果として、問い合わせ対応の効率化やユーザーの自己解決率向上にもつながります。
事例: MadCap Flare を活用し、約 120,000 時間のサポート対応時間を削減した Transflo の取り組み
米国の輸送、物流業界向けソリューション プロバイダーである Transflo は、長年にわたり Word や PDF を中心としたドキュメント運用を行っていました。しかし、製品やサービスの拡大に伴い、利用者が必要な情報を見つけにくくなり、サポートへの依存が高まっていたといいます。
そこで同社は、より検索しやすく、利用者が自ら問題を解決できるナレッジベース環境の構築を検討しました。また、Git リポジトリや Azure DevOps リポジトリと連携しながらコンテンツを管理できる仕組みも求めていました。そうした要件を満たすソリューションとして、MadCap Flare を活用したドキュメント基盤を採用しました。
Transflo が実施した主な取り組み
- MadCap Flare を利用して検索可能なナレッジベースを構築
- Word や PDF 中心の情報提供から、オンラインで利用できるナレッジ環境へ移行
- オフィスだけでなく現場からもアクセスできるセルフサービス環境を整備
- Salesforce 上のチャットボットやナレッジベースと連携し、利用者が自ら問題を解決できる仕組みを提供
- 製品情報やサポート情報を利用者が探しやすい形で提供
主な成果
- 約 120,000 時間のサポート対応時間を削減
- 利用者の自己解決を促進し、サポート部門への依存を軽減
- 必要な情報へアクセスしやすい環境を実現
- 顧客向け情報提供の利便性向上とブランド認知向上に貢献
この事例は、問い合わせ削減のために重要なのが単にマニュアルを増やすことではなく、利用者が必要な情報を見つけやすくし、自己解決できる環境を整備することであることを示しています。MadCap Flare は、そのようなナレッジベースやオンライン ドキュメント環境の構築を支援しています。
問い合わせ削減は製品開発だけでは実現できない
問い合わせ件数を減らすためには、製品品質の向上だけでは十分ではありません。ユーザーが必要な情報を、必要なタイミングで、迷わず見つけられる環境を整備することも重要です。
製品開発が完了した後も、ユーザーとの接点は続いていきます。その接点を支えるのが、マニュアルやオンライン ヘルプです。
問い合わせ削減に成功している企業は、製品そのものだけではなく、情報提供の仕組みにも投資しています。MadCap Flare は、継続的なドキュメント運用を支援し、利用者にとって分かりやすい情報提供環境の構築をサポートします。
まとめ
問い合わせが減らない原因は、必ずしも製品そのものにあるとは限りません。情報が存在していても、見つけられなければユーザーはサポートへ問い合わせます。
重要なのは情報を増やすことではなく、必要な情報を適切なタイミングで届けることです。MadCap Flare は、技術ドキュメントの作成、管理、公開を効率化し、利用者が必要な情報へアクセスしやすい環境づくりを支援します。
その結果、問い合わせ削減だけでなく、サポート品質の向上や顧客満足度の向上にもつながります。
日本国内での MadCap Flare 利用を支える安心の環境
世界中の企業で採用されている MadCap Flare を、日本企業の皆様が最大限に活用できるよう、国内正規代理店であるエクセルソフト株式会社では万全の体制を整えています。
エクセルソフトによる日本語サポート: 技術的な不明点やトラブルの際も、弊社スタッフが日本語で迅速に対応します。海外メーカーと直接英語でやり取りする必要はなく、安心して運用いただけます。
直感的な日本語 UI オプション: 最新の MadCap Flare は操作画面を日本語に切り替えることが可能です。英語に馴染みのないチーム メンバーでも、導入当日からスムーズに操作を開始できます。
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記事参照: Transflo Knowledge Bases Built with MadCap Software Cut Support Demands
注意事項
- 本記事は、技術ドキュメント運用や情報提供の重要性について一般的な観点から解説したものです。実際の運用課題や導入効果は、製品、組織体制、ドキュメントの種類、利用環境などによって異なります。
- 本記事で紹介している MadCap Flare の機能や特長は、記事執筆時点 (2026年 7月) の情報に基づいています。最新の製品仕様や対応機能については、製品ページをご確認ください。
- 本記事に記載している問い合わせ削減や業務効率化などの効果は、特定の導入成果を保証するものではありません。
- 事例における削減時間の対象期間については、公開ドキュメントには記載されていません。
商標について
- MadCap Flare は、MadCap Software, Inc. の商標または登録商標です。
- その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。


