Arm Mobile Studio は、ゲームの CPU アクティビティ、GPU アクティビティ、コンテンツ メトリックを自動的に解析するパフォーマンス解析ツール スイートです。ゲームの実行速度の低下、デバイスのオーバーヒート、またはバッテリーの素早い消耗の原因となる問題を特定し、修正するのに役立ちます。システム内のすべてのパフォーマンス データを視覚化し、グラフィックス API 呼び出しをトレースしてレンダリングの欠陥が発生している場所を正確に特定することで、問題の領域を詳細まで調べることができます。また、root 化されていないデバイスで動作するため、素早く設定でき、デバイスを変更する必要はありません。
Professional Edition では、通常の継続的インテグレーションのワークフローに Arm Mobile Studio によるパフォーマンス解析プロセスを組み込むことができるため、高価なリファクタリングの回避を希望するゲーム スタジオにスケーラブルなソリューションを提供します。
このリリースには、以下の新機能や改善が含まれています。
パフォーマンス バジェットを念頭に置いて制作を開始し、プロジェクトが長期にわたって軌道に乗っていることを確認できます。解釈しやすいレポートやタイムリーなパフォーマンスに関する洞察により開発チーム全体を支援し、開発を進めながらコンテンツを効果的に調整していくことができます。
スタンドアロン アプリまたは主要なゲームエンジンでボトルネックを特定し、最も負荷が高いグラフィックスの場所を正確に特定します。コードの問題は、CPU から GPU、ドロー コールなど、すべてをカバーする幅広いパフォーマンス データのおかげですぐに明らかになります。
ハイエンドの Android デバイスではゲームを効率的に実行できますが、別のデバイスにおけるラグやオーバーヒートのリスクをどのようにして排除できるでしょうか。Arm Mobile Studio の使用により、市販のデバイスを使用してゲームのパフォーマンスを判断し、プロファイリングすることで、長時間のプレイやより没入型の体験を実現することができます。
Arm Mobile Studio は、64 ビット版の以下のホスト プラットフォームをサポートしています。
Windows 10 |
Linux Ubuntu 16.04 (Xenial Xerus) またはそれ以降 |
macOS 10.13 (High Sierra) またはそれ以降 |
Arm Mobile Studio は、32 ビット版および 64 ビット版の以下のターゲット プラットフォームをサポートしています。
Android 8.0 (Oreo) またはそれ以降 |
Arm® ベースのプロセッサーはスマートフォン業界で非常に普及しており、一般向けに販売されているすべてのデバイスでツールのテストを行うことは難しいですが、特定のデバイスでツールが動作するかについて頻繁に質問を受けます。以下の Arm® Cortex® および Arm® Mali™ ベースのデバイスは Arm 内でテストされており、Arm Mobile Studio と動作することが確認されています。
デバイス | チップセット | CPU | GPU | Mali™ アーキテクチャ | モデル番号 |
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Huawei Mate 10 Pro | Huawei Kirin 970 | 4 x Cortex-A73 4 x Cortex-A53 |
Mali-G72 MP12 | Bifrost | BLA-L09 (Single SIM) BLA-L29 (Dual SIM) |
Huawei Mate 20 Lite | Hisilicon Kirin 710 | A73 4 x Cortex-A53 |
Mali-G51 MP4 | Bifrost | LYA-L09 |
Samsung Galaxy A20 | Samsung Exynos 7884 | 2 x Cortex-A73 6 x Cortex-A53 |
Mali-G72 MP2 | Bifrost | SM-A202F |
Samsung Galaxy A50 | Samsung Exynos 9610 | 4 x Cortex-A73 4 x Cortex-A53 |
Mali-G72 MP3 | Bifrost | SM-A505FN |
Samsung Galaxy A51 5G | Samsung Exynos 980 | 2 x Cortex-A77 6 x Cortex-A55 |
Mali-G76 MP5 | Bifrost | SM-A516B |
Samsung Galaxy S7※1 | Samsung Exynos 8890 | 4 x Custom CPU 4 x Cortex-A53 |
Mali-T880 MP12 | Midgard | SM-G930F |
Samsung Galaxy S8※2 | Samsung Exynos 8895 | 4 x Custom CPU 4 x Cortex-A53 |
Mali-G71 MP20 | Bifrost | SM-G950F |
Samsung Galaxy S9 | Samsung Exynos 9810 | 4 x Custom CPU 4 x Cortex-A55 |
Mali-G72 MP18 | Bifrost | SM-G960F |
Samsung Galaxy S10 | Samsung Exynos 9820 | 2 x Custom CPU
2 x Cortex-A75 4 x Cortex-A55 |
Mali-G76 MP12 | Bifrost | SM-G970F SM-G973F SM-G975F |
Samsung Galaxy S20 | Samsung Exynos 990 | 2 x Custom CPU 2 x Cortex-A76 4 x Cortex-A55 |
Mali-G77 MP11 | Valhall | SM-G980F |
OPPO R15 | MediaTek MT6771 Helio P60 | 4 x Cortex-A73 4 x Cortex-A53 |
Mali-G72 MP3 | Bifrost | R15 |
OPPO F7 | MediaTek MT6771 Helio P60 | 4 x Cortex-A73 4 x Cortex-A53 |
Mali-G72 MP3 | Bifrost | F7 |
※1 Android 8.0 向けの最新ファームウェアが必要です。サポートには、CPU 使用率は含まれません。
※2 Android 9.0 向けの最新ファームウェアが必要です。
本エディションは、市販の Android モバイル・デバイス向けプロファイリング ツールおよびアドバイスを利用できる無料エディションになります。
本エディションでは、既存の継続的インテグレーション (CI) ワークフローに Arm Mobile Studio のデータを統合して、複数のデバイスにおいて大規模なパフォーマンス・テストを自動で展開できます。また、ELK スタック等の JSON 互換のあるデータベース視覚化ツールにインポート可能な JSON 形式の機械可読レポートを生成します。
機能 | Professional Edition | Starter Edition |
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既存の継続的インテグレーション システム内で Arm Mobile Studio ツールをヘッドレスで実行します | ||
機械で読み取り可能なレポートを JSON 形式で生成します | ||
Arm の優れたサポート サービスを利用できます | ||
直感的なパフォーマンス アドバイザーは、問題領域を特定してプロファイリングのアドバイスを提供します | ||
Mali™ オフライン コンパイラーは、シェーダーまたはカーネルに関するパフォーマンスとボトルネックを表示します | ||
既製のモバイル デバイスを使用して詳細なアプリケーション プロファイリングを行います | ||
発表されたすべての Arm® 32 ビットおよび 64 ビット CPU アーキテクチャを完全にサポートします | ||
詳細な CPU および GPU ハードウェア カウンターへのアクセスを提供します | ||
OpenGL ES および Vulkan コンテンツをフレームごとに分析します | ||
カスタム コードの注釈を使用してプロファイリング エクスペリエンスを強化します | ||
VR アプリケーションをデバッグおよびプロファイルします |