Docker では、Docker Desktop を Mac、Linux、または Windows でネイティブに実行することを推奨しています。しかし、Docker Desktop for Windows は、仮想デスクトップが適切に設定されていれば、仮想デスクトップ内で実行できます。
仮想デスクトップ環境で Docker Desktop を実行するには、ネストされた仮想化がサポートされているかどうかに応じて、以下の 2 つのオプションがあります。
このガイドの内容は 2025年 11月時点の情報に基づいています。最新情報については、エクセルソフト株式会社までお問い合わせください。
Docker Offload を使用すると、コンテナーのワークロードを高性能で完全にホストされたクラウド環境にオフロードし、シームレスなハイブリッド体験を実現できます。
Docker Offload は、ネストされた仮想化がサポートされていない仮想デスクトップ環境で役立ちます。これらの環境では、ローカル仮想化に頼ることなくコンテナーをビルドして実行できるように、Docker Desktop はデフォルトで Docker Offload を使用します。
Docker Offload は、Docker Desktop クライアントを Docker Engine から分離し、Docker CLI と Docker Desktop Dashboard がクラウドベースのリソースをローカル リソースであるかのように操作できるようにします。コンテナーを実行すると、Docker は SSH トンネル経由で Docker Desktop に接続された、安全で分離された、一時的なクラウド環境をプロビジョニングします。リモートで実行されているにもかかわらず、バインド マウントやポート転送などの機能はシームレスに動作し、ローカル環境のような体験を提供します。
Docker Offload の使用を開始するには、「Docker Offload クイックスタート」を参照してください。
注意: Docker Business ユーザーは、VMware ESXi または Azure VM 上の仮想デスクトップで Docker Desktop の実行がサポートされています。
Docker は、ネストされた仮想化が適切に設定されていれば、VM 内に Docker Desktop をインストールして実行することをサポートしています。Docker がテストに成功したハイパーバイザーは VMware ESXi と Azure のみで、その他の VM はサポートしていません。Docker Desktop のサポートの詳細は、「サポート」を参照してください。
Docker の制御の範囲外にある問題や断続的な障害のトラブルシューティングについては、ハイパーバイザーのベンダーにお問い合わせください。ベンダーによって、提供されるサポートのレベルは異なります。たとえば、Microsoft はオンプレミスと Azure の両方でネストされた Hyper-V の実行をサポートしていますが、バージョンに一部制約があります。これは VMware ESXi の場合は当てはまらない可能性があります。
Docker は、VM または VDI 環境において、同一マシン上で複数の Docker Desktop インスタンスを実行することをサポートしていません。
ヒント: Citrix VDI 内で Docker Desktop を実行する場合、Citrix は VMware、Hyper-V、Citrix Hypervisor/XenServer など、さまざまなハイパーバイザーで使用できることに注意してください。Docker Desktop はネストされた仮想化を必要としますが、Citrix Hypervisor/XenServer はこれをサポートしていません。
使用されているハイパーバイザーと、ネストされた仮想化が有効になっているかどうかを、Citrix 管理者または VDI インフラストラクチャ チームに確認してください。
Docker Cloud を使用しない仮想マシンに Docker Desktop をインストールする前に、ネストされた仮想化を有効にする必要があります。
vSphere VM 内の Hyper-V など、ほかのハイパーバイザーのネストされた仮想化はサポートされていません。しかし、VMware ESXi VM 内で Hyper-V VM を実行することは技術的に可能であり、バージョンによっては、ESXi はハードウェア アシストによる仮想化をサポートしています。内部テストでは、1 CPU、4 コア、12GB メモリの VM を使用しました。
ハードウェア アシストによる仮想化をゲスト OS で利用できるようにする方法は、VMware のドキュメントを参照してください。
Microsoft は、Azure VM 内で Hyper-V を実行するため、ネストされた仮想化をサポートしています。
Azure 仮想マシンでは、選択した VM サイズがネストされた仮想化をサポートしていることを確認してください。Microsoft は、Azure VM サイズに関する有用なリストを提供しており、現在ネストされた仮想化をサポートしているサイズを示しています。内部テストでは、D4s_v5 マシンを使用しました。Docker Desktop が最適に動作するように、この仕様以上を推奨します。
Docker Desktop は、基盤となる Windows 環境が WSL 2 または Windows コンテナー モードをサポートしている場合、Nutanix 搭載 VDI 環境で使用できます。Nutanix は WSL 2 を公式にサポートしているため、WSL 2 が VDI 環境内で正しく動作する限り、Docker Desktop は期待通りに機能するはずです。
Windows コンテナー モードを使用する場合は、Nutanix 環境が Hyper-V またはその他の Windows コンテナー バックエンドをサポートしていることを確認してください。
Docker Desktop は、前述の VDI サポート定義に従います。
永続的 VDI 環境 (サポート対象): セッション間で同じ仮想デスクトップ インスタンスが提供され、インストールされたソフトウェアと設定が保持されます。
非永続的 VDI 環境 (サポート対象外): Docker Desktop は、セッション間で OS がリセットされ、毎回再インストールまたは再設定が必要となる環境をサポートしていません。
WSL 2 関連の問題については、Nutanix サポートにお問い合わせください。Docker Desktop 固有の問題については、Docker サポートにお問い合わせください。