長年にわたり、API は「開発者」という主要なユーザー層を念頭にデザインされ、人間にとって発見しやすく、一貫性があり、利用しやすいことに重点を置いてきました。しかし、AI 時代の到来により、新たなユーザー層、「AI エージェント」が登場しました。SmartBear が新たに発表した「AI 対応 API ライフサイクル レポート」で詳述されているように、この変化により、組織は API のデザイン、テスト、管理方法を再考し、人間である開発者と、インテリジェントなシステムの両方に効果的にサービスを提供する必要に迫られています。
エージェントは、ドキュメント ポータルを閲覧したり、サンドボックスで実験したり、サポート チケットを送信したりすることはありません。API を直接利用し、多くの場合、複数の API を連結してワークフローを完了します。そのため、企業は API エコシステムのデザイン、ドキュメント化、ガバナンスの方法を再考せざるを得ません。
この新しい状況下で勝者となるのは、「人間と AI エージェントの両方に等しく優れたサービスを提供できる企業」でしょう。Swagger は、Swagger Studio、Swagger Portal、そして標準化ファーストのアプローチを通じて、それを可能にする基盤を提供します。
変貌する API エコシステムの形
従来、API エコシステムは、以下の 3 つの柱を中心に構築されてきました。
- 開発者: API を利用してアプリや統合機能を構築人々。
- パートナー: API を利用してビジネス モデルを拡大し、ソリューションを共創する企業。
- 顧客: API 上に構築された製品から利益を得る人々。
AI は 4 つ目の柱、「エージェント」を導入します。エージェントは、顧客のオンボーディングから支払いの実行、リスク分析に至るまで、タスクを実行するために API を直接利用する、自律型または半自律型のシステムです。
つまり、エコシステムはもはや人間だけのものではなく、ハイブリッドなユーザー層向けにデザインする必要があります。
新たな API 利用者: エージェント

人間の開発者とは異なり、エージェントは以下を必要とします。
- ワークフロー定義: 単なるエンドポイント情報だけでなく、呼び出しの「意図」や「順序」が必要です。
- 機械可読な明瞭性: 曖昧さを軽減するため、一貫した命名規則、メタデータ、エラー処理が必要です。
- セキュリティとアクセス制御: 過剰消費、スクレイピング、不正使用を防ぐための厳格なガバナンスが必要です。
Swagger はこの分野で独自の地位を築いています。
- Swagger Studio: 意図とワークフローのコード化を確実にし、信頼できる唯一の情報源 (SSOT) である API 仕様、ドメイン、ルールを使用して、ワークフローの根拠を明確にします。
- Swagger Portal: 人間向けのガイドとともに、機械可読なドキュメントを公開し、エージェントと開発者が同じ情報を利用できるようにします。
実践におけるエコシステムの進化
各業界がどのように適応しているかを見てみましょう。
- 銀行: API はもはやフィンテック開発者だけのものではありません。AI エージェントは、不正検出、引受審査、顧客エンゲージメントに API を利用しています。
- 保険: 保険金請求処理は、社内外のシステムにまたがる API をオーケストレーション (統合・管理) する AI 主導のワークフローへの依存度を高めています。
- 小売: AI ショッピング アシスタントは、従来のような開発者による統合プロセスを経ることなく、製品や決済の API を直接利用しています。
いずれの場合も、エコシステムの成否は、API が人間と AI エージェントの両方にサービスを提供できるかどうかにかかっています。Swagger は、この二重性が後付けではなく、「デザイン原則」となることを保証します。
開発者ポータルから「エージェント ポータル」へ
従来の開発者ポータルは、人間を教育するために構築され、クイック スタート、チュートリアル、リファレンス ドキュメントを提供していました。AI 対応の時代において、ポータルは両方の利用者にサービスを提供するために進化しなければなりません。
- 人間は、コンテキスト (背景)、例、オンボーディング体験を必要とします。
- エージェントは、構造化されたメタデータ、ワークフロー、そして安全な利用エンドポイントを必要とします。
Swagger Portal はこの架け橋となります。説明的なドキュメントと構造化された仕様の両方をサポートすることで、人間の開発者が操作でき、かつ AI エージェントが自動的に解析できる「デュアルユース (二重用途)」のエコシステム ハブとなります。
相互運用性を推進する標準化

エージェントの台頭は、新たな相互運用性の課題を生み出しました。複数の MCP サーバー、A2A (エージェント間) プロトコル、オーバーレイが登場し、API 間のワークフローをオーケストレーションしています。標準がなければ、エコシステムは断片化のリスクにさらされます。
Swaggers 製品は、OpenAPI などのオープン スタンダードを基盤とすることで、オーバーレイやワークフロー オーケストレーションによる進化メカニズムなどの複数の拡張ポイントを可能にし、別の国のパートナー開発者が利用する場合でも、バックグラウンドで 24 時間 365 日稼働する AI エージェントが利用する場合でも、API の相互運用性が維持されます。
ハイブリッド エコシステムにおける競争優位性
なぜこれが戦略的に重要なのでしょうか? それは、エコシステムが企業の成長の基盤だからです。人間とエージェントの両方にサービスを提供することで、組織は以下のメリットを享受できます。
- 新しい収益モデル: エージェントによって頻繁に利用される API は、開発者ファーストの API とは異なる方法で収益化できます。
- イノベーションの加速: エージェントは、人間が想像もしなかったようなワークフローを統合し、新たな製品機会を創出できます。
- より深い信頼: 不確実性が高いエコシステムにおいて、ガバナンスと説明可能性は市場での差別化要因となります。
Swagger は、API のデザイン、ドキュメント化、共有の方法を標準化することで、これを実現します。エコシステムが単に拡張するだけでなく、「責任を持って」拡張することを保証します。
API の利用者は変化しました。もはや開発者だけでなく、AI エージェントも利用者です。しかし、それは人間中心の慣行を置き換えることを意味するのではなく、それを「拡張」することを意味します。
Swagger Studio と Swagger Portal を使用することで、組織は両方のユーザー層に訴求する API をデザインできます。開発者を教育すると同時に、エージェントをガイドするドキュメントを公開できます。そして、相互運用性、透明性、信頼性を備えたエコシステムを統括することができます。
エコシステムの未来はハイブリッドです。問われるのは、「あなたの API は、人間とエージェントの両方にサービスを提供する準備ができていますか?」ということです。
Swagger Studio は、以前は SwaggerHub または API Hub for Design と呼ばれていました。
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この資料は、SmartBear Blog で公開されている「Building Ecosystems for Humans and Agents: The New Consumer of APIs」の日本語参考訳です。


