Web データの視覚化におけるパフォーマンスの概要

人類の歴史を通して、私たちはさまざまな形式でデータの視覚化を試みてきました。そのため、データ視覚化の概念は、実際にはとても古いと言えます。地理データを示す地図は、少なくとも 8,000 年前から存在しています。

時間の経過にともない、データ視覚化という考えがより身近になりました。テクノロジーが徐々に進化し、コンピューターが発明され、データ視覚化はさらに多くの人に紹介されました。テクノロジーの急速な成長とコンピューターの開発により、膨大な量のデータを非常に高速に処理できるようになりました。継続的に増加するデータを処理できるようにするためには、より高いパフォーマンスのソリューションを考える必要があります。

この記事では、データ視覚化の分野におけるパフォーマンスの最終目標とさまざまな用語を理解するため、Web データの視覚化におけるパフォーマンスの概要を紹介します。

用語の紹介

まずはじめに、ビッグデータおよびパフォーマンスという用語の定義をみてみましょう。ビッグデータとは、従来のデータ処理ソフトウェアで処理することが実質的に不可能であるほど大量、高速、かつ複雑なデータを意味します。これにより、今日ではあらゆる高度なソフトウェア システムを使用して、ビッグデータ分析が行われています。

実際のデータの価値について考えるとき、重要なのはデータの量ではなく、最終的にそのデータをどのように扱うかです。ビッグデータは、正しく処理や分析が行われた場合、企業に役立つ情報を提供し、隠れたパターンを明確にして、より信頼性の高い意思決定を支援します。これにより、開発工程をさらに効率化し、コストを下げることができます。

パフォーマンスは、マシンや製品などがどれだけうまく動作するかを説明します。データ視覚化の分野では、視覚化コンポーネントの使用がどれほど高速で、強力かつ簡単であるかを意味します。ハードウェアのパフォーマンス、計算、システムの視覚化などの側面を含む、人間とコンピューターのインタラクションおよびグラフィックス テクノロジーを使用した膨大なデータ量のレンダリングと表示には、パフォーマンスが必要です。
簡単に表すと、すべてのデータをスムーズにレンダリングし、包括的な視覚化形式で表示するためのパフォーマンスが必要です。Web 開発の観点では、レンダリングが必要なデータが多いほど、Web チャート ライブラリがさまざまな条件に応じて提供できるパフォーマンス インジケーターに対する需要が高くなります。パフォーマンスが高いチャート ライブラリとは、特定のライブラリのパフォーマンスが、遅延などなくデータを簡単にレンダリングできるレベルであることを意味します。

また、Web データの視覚化パフォーマンスを説明するために使用される 2 つの一般的な用語である FPS とレンダリング時間についてもみてみましょう。

FPS とは?

FPS (Frame Per Second) は、1 秒間に画像がレンダリングまたは描画される回数を測定するテクノロジーに使用されるメトリックです。最も一般的な使用例は、ビデオ、アニメーション、またはデバイスの画面で画像を生成するプログラムやゲームです。

FPS の意味

今回の場合、FPS は 1 秒間に画面で画像がレンダリングされる回数を示します。実際には、以下を意味します。

  • ズームやパン操作を行う際、または、画面上でアニメーションを再生する際のチャートの滑らかさ
  • マウス操作する際、または、モバイル デバイスでタッチ コントロールを使用する際のチャートのレスポンシブ対応

経験則として、FPS が高いほど、チャートの感触や外観は良くなります。

  • ほとんどの画面では最大 60 fps まで表示できますが、さらに多くの表示で fps が高くなる可能性もあります。
  • FPS が低い場合、レンダリングされる画像が PowerPoint プレゼンテーションのように途切れて見えます。
  • FPS が低い場合、画像が遅延後にレンダリングされるため、マウスやタッチ操作が鈍く感じられます。

一般的に、FPS を使用して、チャート ライブラリでレンダリングやマウス/タッチ操作の滑らかな見え方をユーザーに伝えることができます。

適切な視覚化方法を選択する際、提供されるリソースが課題となります。予想されるパフォーマンス レベルに関する要件を特定したら、適切な Web チャート ツールを簡単に見つけることができます。残念ながら、データ視覚化の分野では、FPS メトリックが潜在的な顧客に対して表示されないツールが多くあります。そのため、本当にパフォーマンスが高いチャート ライブラリを選択するのは難しい場合があります。

Web 向けチャート ライブラリ LightningChart JS を提供する Arction 社では、FPS について説明する際のパフォーマンスのレベルを明確に示すことを目標としています。一般的なデスクトップ PC を使用した際の LightningChart JS のパフォーマンス結果は、以下の通りです。

  • 一連のスクロール ラインによる継続的なデータのストリーミング: 100 万データ ポイント – 60 fps (再描画/秒)
  • 一連のエリア シリーズによる継続的なデータのストリーミング: 100 万データ ポイント – 57 fps (再描画/秒)
  • OHLC ローソク足: 100 万データ ポイント – 57 fps (再描画/秒)

レンダリング時間

レンダリング時間は、何かのレンダリングに掛かる時間を測定するために使用されます。チャート ライブラリの場合、データをチャートに追加した後、画面上でのデータ表示速度をユーザーに伝えることができます。

レンダリング時間を測定する際に留意する必要がある重要な点は、チャートに渡されているデータの量や、それらのデータをレンダリングするのに掛かる時間です。

「何百万ものリアルタイム データをレンダリングできます」という言明では、データのレンダリング方法およびそれに掛かる時間や、リアルタイム データが何であるかをユーザーに伝えることはできません。これは、「100 万データ ポイントを 60 ミリ秒未満でレンダリングできます」という表現することで、実際のデータ量と画面に表示するのに掛かる時間をすぐに伝えることができます。

急速に成長している IT の世界では、さまざまな Web テクノロジーによって大量のデータが生成されています。データ視覚化ツールの場合、パフォーマンスを大幅に無視することなく膨大な量のデータ セットを効率的にレンダリングする必要があります。

まとめ

製品のパフォーマンス レベルを表現する際、データ視覚化ライブラリと同じくらい多くのアプローチがあります。残念ながら、チャート コンポーネントを導入する際、パフォーマンスに関する実際の数値が完全に欠けていたり、不十分に表示されていたりすることがよくあります。そのため、最もパフォーマンスが高いチャート ライブラリを見つけるには、ユーザー側で追加の作業が発生します。

Arction 社では、さまざまなツール間における比較が便利にできるよう、製品の実際のパフォーマンス結果を表示して、透明性を保っています。漠然としたおおよその約束ではなく、実際の数字を紹介していきたいと思います。

この記事では、データ視覚化の分野のパフォーマンスにおける最も一般的な用語を紹介しました。前述の通り、この分野で使用される語彙は何百もの異なる用語とメトリックで構成されていますので、この短い記事では、まずは表面的な用語だけを取り上げました。


この記事は、Arction 社で公開されている「A brief look into ‘performance’ in Web Data Visualization」の日本語参考訳です。

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