PowerPointの機能は、プレゼンテーションを作成する以外にも標準のツールからアニメーションを使用することで、ミニゲームやクイズを作成することもできます。
この記事では、PowerPointで多肢選択式クイズを作成する方法を説明します。
ステップ 1 : クイズの表紙を作成
この記事で紹介させていただくクイズの作成方法は PowerPoint 2016 を使用したものになります。
まず、新しいスライドを開き、クイズのタイトルを入力します。 ここでは、「Mt. Everest Quiz」とし、必要に応じてテキスト情報を追加することもできます。
トピックに沿った画像を追加します。これを行うには、[挿入] タブをクリックして [画像] を選択するか、スライドの中央にある画像アイコンをクリックします。
ステップ 2 : 問題と解答スライドの作成
問題を作成するには、次のスライドに移動して、[タイトル] ボックス内に問題を記入します。問題の代わりに、不完全な文章、フレーズ、または数式を使用することもできます。また、問題をより分かりやすく説明するために図を追加することもできます。
問題に返信オプションを追加する場合には、[挿入] タブに移動し、[テキストボックス] ボタンをクリックします。最初のオプションを入力し、残りのオプションを追加します。
多肢選択クイズには、通常、1つの正しい答え(キー(回答)とも呼ばれます)と3つの間違った答え(ディストラクタ(不正解の選択肢)とも呼ばれます)が含まれます。ただし、オプションはいくつでも自由に追加できます。
同様に、クイズのその他の問題と回答のスライドを作成します。
ステップ 3 : 正解回答用スライドの作成
最初の問題後に、学習者が正しい答えを選んだというスライドを追加する場合には、[タイトル] ボックスに正解のメッセージ “正しい!”、”そのとおり!”、”よくできました!” などを記入します。[コンテンツ] ボックスには、学習者がクイズを続けるよう促すフレーズ “次の質問に進む”、”クイズを続けます!” “次の問題に移りましょう!” などを記入します。
ステップ 4 : 不正解時のスライドを作成
正解回答時のスライド作成と同様に、不正解回答時のスライドも作成します。
こちらのスライドは、学習者が間違った回答を選択した際に表示されます。別のスライドを追加し、[タイトル] ボックス内に不正解時に関連するテキストを入力してください。ただし、今回は学習者が不正解であっても、再度問題に
再回答できるよう、以下のスライドのように作成します。
学習者の問題理解度をさらに効果的にさせるには、不正解のたびにフィードバックを表示させるようにします。不正解後のフィードバックには、正解の回答だけではなく、以下のように回答の詳細についても含めるようにします。
ステップ 5 : クイズにナビゲーションの追加
次は、正解と不正解の回答に関連するフィードバック スライドをリンクさせます。これを行うには、回答テキスト ボックスをクリックし、[挿入] タブに移動して [ハイパーリンク] をタップします。 開いているウィンドウで、[このドキュメント内] を選択し、フィードバックに必要なスライドを選択します。
フィードバック スライドからのナビゲーションを続行するには、「クイズを続ける」テキストにハイパーリンクを追加します。繰り返しにはなりますが、フィードバック スライドは毎回新しい問題につなげる必要があるので、スライドごとにアクションを繰り返す必要があります。
学習者が不正解後に問題に戻れるよう設定するには、不正解時の回答のスライド内に「再試行」のボタン等を作成し、ハイパーリンクを追加します。設定方法は [挿入] タブに移動して [動作] をクリックします。開いているウィンドウから、[ハイパーリンク] → [最後に表示したスライド]を選択します。
これで PowerPointで作成したクイズが完成しました。こちらが Mt. Everest クイズのソース ファイルになりますので、ご確認いただければと思います。
より簡単に効果的なクイズを作成するには
上記で説明させていただきましたとおり、PowerPointでクイズを作成することは可能ですが、すべての回答フィードバック スライドを作成したり、また、ナビゲーションを手動で追加する必要があったりと、作成に時間がかかってしまうことが懸念事項かと思われます。
そこで、ここからは iSpring Suite という製品を紹介させていただきます。iSpring Suite には iSpring QuizMaker というクイズ作成ツールが同梱し、こちらを使用することで、より効果的なクイズを簡単に作成することが可能となります。
以下に PowerPoint では実現が難しいクイズ作成の項目をあげてみました。
- ドラッグアンドドロップ、マッチング、多重回答、アンケート、シーケンスなどの問題を作成すること。
- 学習者がどこまでテストを完了し、得点したかを示すこと。
- クイズの受験者やクイズの達成度を確認すること。
- 作成したクイズをWebサイトで公開し、ソーシャルメディアで共有したり、PowerPointを保有していない人にもクイズをメールで送付したりすることなど。
こちらは iSpring Suite を使用し Mt.Everest クイズを再作成したものになりますので、PowerPoint で作成したクイズとどれだけ違うかご確認ください(下記画像をクリック)。
iSpring Suite に同梱されている iSpring QuizMaker では、14種類の問題を作成することができるので、多様性にとんだクイズの作成ができ、学習者が学習プロセスをゲーム感覚で受講できるので、モチベーションの維持にも役立つかと思います。
学習者が身に着けた知識については、ただ単純に多肢選択問題だけで、評価することはできないかと思います。例えば、歴史関連のクイズでは、そのイベントがどのように変化していったのかを理解する必要があるかと思います。よって、iSpring QuizMaker で作成したクイズには、順序問題 (回答の選択肢を正しい順番に並び換える問題) を含めています。
時には複数回答を選択する問題を作成する必要があるかもしれません。このように複数回答が可能な問題は、PowerPoint のみでは作成できませんので、このような問題を作成したい場合には iSpring Suite を使用します。
下記動画は、iSpring Suite でクイズを作成する方法について紹介していますので、参考までにご確認いただければと思います。
クイズ結果の評価
テストを実施した際にはその結果を評価しないことは考えにくいかと思いますので、結果から学習者を評価できることが必要になるかと思います。
PowerPoint で作成したクイズでは、結果を評価できる機能がありませんので、クイズに合格したか不合格したかを示さない中立的な終了スライドのみを追加しました。
iSpring Suite を使用して作成したクイズでは、クイズ中と最後に学習者の結果を採点し、スコアを表示することができます。
クイズの採点を可能にするには、iSpring QuizMaker の [Properties] ウィンドウから [Scoring Type] → [passing score] からスコアを選択し、必要な合格スコアを設定するだけです。 デフォルトでは、合格点は80%で設定されています。
iSpring Suite では、合格結果のスライドがデフォルトで作成されるため、手動で追加する必要はありません。 同時に、個人の好みやニーズに応じてスライドメッセージを変更し、画像、音声、ビデオを追加することができます。
クイズの作成が完了したら、クイズをHTML5に変換し、学習者がWebブラウザ、モバイル デバイスから閲覧できるように web サイト上に公開したり、または LMS 上での公開を希望される場合には、SCORM 1.2、2004、AICC、xAPI、またはcmi5 形式に変換し、LMS にアップロードすることも可能です。また、クイズをWord文書として保存して印刷し、紙ベースのテストとして配信することもできます。
注:クイズ結果のみを収集するには、クイズの進行状況を自動的に追跡するLMSは必要ありません。LMS を使用しない場合は、iSpring QuizMakerの [Properties] ウィンドウで結果をメールで取得するか、サーバーに送信するかを選択します。
より優れたクイズの出題設定
効果的な e ラーニングと e テストの作成では、問題の出題設定が重要になるかと思います。
iSpring Suite では、各問題にスコアやペナルティの指定、回答集のシャッフル、不正行為を防ぐために、試行回数の設定や、回答時間を制限することもできます。
フィードバックや分岐機能も使用して、クイズを特定の学習者にあわせるように作成することも可能です。 たとえば、不正解の場合には、追加情報のスライドにリンクさせたり、正解の場合には、次の問題に遷移するように設定することができます。
PowerPointでクイズを作成することは 1 つのオプションとなりますが、その機能は制限されており、作成にはとても時間がかかってしまうかと思います。よりインタラクティブなテストを作成し、学習者の能力を確認するには、iSpring Suite のような革新的なソフトウェアが必要になるかと思います。
是非この機会に iSpring Suite の無償評価版をご使用いただき効果的なクイズの作成を体験いただければと思います。
製品の詳細につきましては、こちらからお気軽にお問い合わせください。
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