フォトグラメトリと 3D スキャンの違い

デジタル 3D モデルはさまざまな業界で活用されていますが、実際のオブジェクトやシーンを 3D モデル化する方法はいくつかあります。フォトグラメトリと 3D スキャンは、3D モデル作成の主要な方法です。3D モデルは、設計、製造、科学捜査、研究などさまざまな分野で必要とされますが、これら 2 つの方法のメリットとデメリット、違いについて考えてみましょう。

3D スキャン

3D スキャンとフォトグラメトリを比較する場合、最も頻繁に例に挙げられるのがレーザー スキャンと白色光スキャンの 2 種類です。レーザー スキャンでは、レーザーを使用してオブジェクトのジオメトリを測定し、取得したデータからモデルを作成します。レーザー ビームが表面を網羅し、デバイスはビーム プロジェクターの角度エンコーダーを使って「飛行時間」を割り出し、3D 空間における各ポイントの位置を計算します。すべてのポイントをキャプチャし、記録すると、高密度のポイント クラウドが生成されます。オブジェクトを完全にキャプチャするには、レーザー スキャナーかオブジェクトを移動し、スキャンを繰り返します。必要に応じて、別のソフトウェアを使ってポイントをつなぎ、3D モデルや設計用のポリゴン メッシュを作成できます。

白色光 3D スキャンは、プロジェクター (たいていは LCD)と 1 つ以上のカメラを使用して、エリアまたはオブジェクトをマッピングします。光のパターンは表面に投影され、カメラは表面のどこでどのように光が変形するかを測定することで表面を記録します。 すべての角度がキャプチャされるようにするには、スキャナーをオブジェクトの周囲で移動するか、オブジェクトをスキャナーの前で移動します。その結果、レーザー 3D スキャンと同様にポイント クラウドが生成され、ポリゴン メッシュも追加で作成できます。

3D スキャンのメリットとデメリット

3D スキャナーにはいくつかの利点がありますが、高精度と高解像度がその最たるものです。この方法は、より小さなパーツがある場合に適しており、リアルタイムでデータ ポイントを作成できます。これにより、設計段階に入る前に再度スキャンの必要なエリアや見落とし部分などを確認できるため、時間の節約になります。

ただし、光の干渉により、好ましくない 3D スキャンが生成される可能性があります。レーザー スキャナーと白色光スキャナーは、どちらも光源を読み取り、データを収集します。周辺光が多すぎると、収集されたデータにゆがみが生じる場合があります。このため、3D スキャンは照明をコントロールできる環境での使用が最適です。同様に、光沢のある表面や反射する表面は、入力センサーから光を遠ざける傾向があり、高品質のスキャンが困難であるため、3Dスキャナーは、これらの表面での使用には適していません。

3D スキャナーにおける最大のデメリットの 1 つとして、価格が挙げられます。マシンそのものに数万ドルの費用がかかる場合があります。テクノロジの進歩に伴い、スキャナーを最新の状態に保つには、買い替えの必要もあります。その他のデメリットとしては、スキャナーのサイズと可搬性が考えられます。

フォトグラメトリ

フォトグラメトリは、3D モデルの作成に使用されるもう 1 つの方法です。 このテクノロジでは、アクティブな光源を使用する代わりに、写真を使ってデータを収集します。3D スキャンに必要な高価なマシンとは異なり、フォトグラメトリに必要なのは、カメラ、コンピューター、および専用のソフトウェアのみです。

フォトグラメトリを使用して 3D モデルを作成するには、さまざまな角度から写真を撮り、オブジェクトのすべての部分を写真間でキャプチャしながら撮影します。ソフトウェアが写真を適切に配置するためには、このように写真館でオブジェクトがオーバーラップしていることが必要不可欠です。撮影が終了すると、画像をフォトグラメトリ ソフトウェアにインポートし、位置合わせし、データ ポイントをプロットし、3D 空間における各ポイントの距離と位置を算出します。その結果、3D スキャンと同様に、ポリゴン メッシュを作成できる 3D ポイント クラウドが生成されます。

フォトグラメトリを使用するには、手動、ターゲット、および高密度マッチングの3 つの方法があります。

  • 手動: 手動のフォトグラメトリはいちばん時間がかかり、生成できるポイント数も少なくなります。あらゆるタスクに適した万能の方法ではありませんが、対象のオブジェクトを正確にキャプチャすることはできます。写真間における類似ポイントを認識します。
  • ターゲット: ターゲット メソッドは自動化されていて、より高速で多数のポイントを生成します。設定に多少の時間がかかりますが、非常に正確です。
  • 高密度マッチング: この方法は最も 3D スキャンに類似しており、さまざまなアプリケーションで使用できる高密度のポイント クラウドを生成します。

フォトグラメトリのメリットとデメリット

3D スキャンと比較した場合のフォトグラメトリのおもな利点は、価格とアクセスのしやすさです。通常、カメラとフォトグラメトリ ソフトウェアはより安価でポータブルです。すでに手持ちのカメラが使えるかもしれません (スマートフォンのカメラが使える場合もあります)。

フォトグラメトリのもう 1 つの利点は、オブジェクトをフルカラーとテクスチャで再現できることです。同様に再現できる 3D スキャナーも中にはありますが、リアリズムを追求する際にはフォトグラメトリのほうがより最適な方法となります。

最後に、興味深いメリットは、フォトグラメトリでは多様なスケールやサイズで作業が可能であるという点です。指先から山脈全体まで、あらゆるサイズのモデリングが可能です。3D スキャナーでは、特定のサイズのオブジェクトに限定されます。

ただし、フォトグラメトリには弱点もあります。上記の方法を採用する場合、ポイントの生成においてテクスチャが大きな役割を果たし、表面がスムーズで平坦、単色だとうまくいかないことがあります。対処方法はいくつかありますが、かなり面倒であったり、または実行不可な場合もあります。また、フォトグラメトリのプロジェクトでは、撮影後の処理時間に多大な時間を要する場合があります。

3D モデリングに最適な方法は?

3D レーザー スキャンとフォトグラメトリには、それぞれの優れた点があります。ニーズに合った最適な方法がどちらなのかを見極めるには、予算、対象エリアのサイズ、求める精度のレベルなどを検討する必要があります。

たとえば、考古学調査や映画のグラフィックスのために風景を 3D モデルとしてレンダリングする必要がある場合には、フォトグラメトリが適しています。シーンのリアリズムをキャプチャすることが最重要事項であるため、3D スキャンに比べてフォトグラメトリのほうが全体的に良い結果を生み出します。または、シーンやオブジェクト上の特定ポイントを高精度で再現したい場合には、ターゲットを使ったフォトグラメトリが最適であり、唯一の選択であるといえるでしょう。

3D スキャンは、テクスチャの少ない表面の高密度クラウドをキャプチャする際に適しています。3D スキャンは、詳細の詰まった広大なエリアをキャプチャする際にも役立ちます。

特定のアプリケーションでは、両方のメソッドを併せて使用できます。たとえば、事件を解決するために、科学捜査班がセキュリティ カメラの映像を分析し、何が起こったのかを判断する必要があるとします。カメラそのものがキャプチャしている内容には限りがありますが、3D スキャンとフォトグラメトリの両方を活用することにより、3D モデルを作成し、セキュリティ映像からキーとなる証拠を抽出することが可能となります。

PhotoModeler を使ったフォトグラメトリ

フォトグラメトリにおいては、主に高密度マッチングが 3D スキャンとの比較対象となります。つまり、フォトグラメトリは概してより多くの機能を提供しているということになります。レーザー スキャンや白色光スキャンでは、オブジェクトの詳細を高速でキャプチャできますが、高額なコストがかかります。カメラとコンピューター、優れたソフトウェアがあれば、誰でもフォトグラメトリを活用することができます。


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Photogrammetry vs 3D Scanning