Docker Desktop 4.35 リリース!管理者向けの新機能や Docker Desktop for RHEL の GA 版提供開始

組織のアクセス トークン (ベータ版) のリリース

組織のアクセス トークンのベータ版をリリースする前は、メンバーによる Docker リソースへのアクセス管理は、個々のユーザー アカウントに大きく依存していました。そのため、セキュリティ リスクと管理の非効率性につながっていました。 

組織のアクセス トークンを使用すると、組織レベルでアクセスを管理でき、セキュリティを強化できます。この機能により、ユーザー管理の一元化で管理負担を軽減できるだけでなく、組織の規模拡大に合わせてアクセスを柔軟に調整できるため、より安全かつ効率的に運用できます。この機能は、ガバナンスの改善、セキュリティの強化、管理しやすいスケーラブルなインフラストラクチャのサポートにより、企業に大きな価値をもたらします。

組織のアクセストークンを使用すると、リソースとセキュリティをより厳密に制御できるようになり、エンタープライズ ユーザーにとって Docker Desktop はさらに価値のあるものになるでしょう。 これは、大企業の管理者向けに継続的に更新している機能の 1 つで、この機能の活用により、複雑な環境を効率的かつ自信を持って管理できるようになります。

組織のアクセス トークンは、Team または Business プラン ユーザーのみご利用いただけます。

新しい Docker Home (ベータ版) 

新しい Docker Home のリリースは、複数の製品を提供する企業としてのマイルストーンでした。開発者がアプリケーションを簡単にコンテナー化できるよう、拡張可能なソリューションスイートを提供するという Docker の取り組みを強化します。Docker アカウントにサインインして、新しい Docker Home のリリースを確認できます (図 1)。

  • 統一されたエクスペリエンス: Home の利用で、Docker 製品へのアクセスやサブスクリプションの管理、設定の調整、リソースの検索をすべて 1 か所で行えます。 これにより、開発者や管理者が、必要な設定やリソースに効率よくアクセスできるようになります。
  • 管理者アクセス: 管理者は新しいポータルを通じて、組織やユーザーの管理、オンボーディング プロセスの対応が可能になります。さらに、Docker の利用状況を監視するためのダッシュボードにもアクセスできます。
  • 今後の機能強化: 今後のアップデートでは、各役割に応じたパーソナライズ機能が追加し、Business プラン ユーザーが Docker サポート ポータルや組織全体への通知機能などにアクセスできるようにします。
図 1. 新しい Docker Home

Docker Desktop のターミナル機能 GA 版リリース

Docker Desktop のターミナル機能 GA 版をリリースしました。 コンテナー化したアプリケーションを管理している場合、Docker Desktop の CLI と GUI を切り替える際に、摩擦や非効率が生じることがないでしょうか。この切り替えが原因で、ワークフローが中断され、生産性が低下してしまいます。

このターミナル機能の強化により、ターミナルを Docker Desktop の GUI に直接統合できるようになりました (図2)。そのため、1 つのウィンドウ内で CLI と GUI をシームレスに操作できるようになり、切り替えによる摩擦を大幅に軽減します。

図 2: Docker Desktop のターミナルシェル

この機能は、ワークフローを合理化し、市場投入までの時間を短縮し、全体的な生産性を向上します。

ボリューム エクスポート GA 版リリース

4.35 リリースでは、Docker Desktop のボリューム バックアップ機能を強化し、さらに充実した機能セットを追加しました (図 3)。この機能強化によって、拡張機能である Volumes Backup & Share を Docker Desktop に直接統合できるようになり、バックアップ プロセスを効率化します。

図 3: Docker Desktop の [Volumes] ビューで、新しいバックアップ機能を確認できます。

このリリースは大きな改善の第一歩にすぎず、今後も継続して機能を強化していきます。スケジュール バックアップのベータ版と、外部クラウド ストレージ バックアップも利用できます。 

macOS (ベータ版) でのパフォーマンスを大幅に向上

Docker Desktop 4.35 では、Apple Silicon Mac 用のコンテナーに最適化されたハイパーバイザーである Docker VMM (ベータ版) をリリースしました。 ローカル開発者のワークフローは、タイマー割り込みの処理、ファイル アクセス、ネットワークからのイメージダウンロードなど、ハイパーバイザー レイヤーのパフォーマンスに大きく依存しています。

Docker VMM を使用すると、Linux カーネルとハイパーバイザー レイヤーを同時に最適化し、一般的な開発タスクを大幅に高速化します。たとえば、find で大規模な共有ファイル システムを処理する場合、Docker Desktop 4.34 のコールドキャッシュ使用時と比べて 2 倍の速度で実行できました。さらに、キャッシュがウォームな場合は、Mac でネイティブに実行するよりも最大 25 倍速くなりました。

[Setting] > [General] の [Docker VMN] オプションで Docker VMM を有効にできます (図 4)。

図 4: Docker VMM

Docker Desktop for Red Hat Enterprise Linux のリリース 

Docker Desktop for Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の GA 版をリリースしました。このリリースは、Docker だけでなく Docker ユーザーのコミュニティとって大きなマイルストーンです。

Docker Desktop for RHEL のリリースで、Docker の対応範囲が広がるだけでなく、開発者が必要としている環境をサポートできます。これにより、RHEL ユーザーは、同じ OS 上で直接シームレスなコンテナー開発ができ、本番環境での運用にも活用できます。

Docker Desktop for RHEL (図 5) は、サポート済みの他の Linux ディストリビューションと同じ直感的なインターフェイス、統合ツール、およびパフォーマンスの最適化を提供します。

Docker Desktop for RHEL のダウンロード リンクとリリース情報は、 リリースノートをご覧ください。 


Docker 製品についてご質問やご不明な点がございましたら、Docker 社日本正規代理店 (Preferred Reseller) のエクセルソフトまでお問い合わせください。


*本記事は、Docker 社が提供している以下の記事から抜粋・転載したものです。

Docker デスクトップ 4.35: 組織のアクセストークン、Docker ホーム、ボリュームのエクスポート、Docker Desktop のターミナル

Docker の最新情報をお届けする、エクセルソフトのニュースレター登録はこちら

タイトルとURLをコピーしました