過去 10 年間、多くの IT リーダーは、API に多大な投資をし、その進化への備えに自信を持っていました。従来の API 管理プラットフォームは、変革的な課題を解決し、API カタログ、仕様サポート、認証、承認権限、セキュリティ、ポリシー管理、さらには開発者ポータルなどの基盤となる機能を提供することを約束しました。しかし、従来の API 管理アプローチは、API の将来への準備や、一貫して高品質の API が提供されることを保証するものではありませんでした。
当然ながら、初期の API 管理ツールを導入した企業は、配信サイクルの比較的後半ではあるものの、API プログラム内で一定レベルの一貫性とガバナンスの恩恵を受けました。しかし、多くの場合、従来のゲートウェイ中心のプラットフォーム (「Gatewaysaurus」と呼ばれることが多い) は、単にレガシーな統合メッセージ ブローカーやサービス バスを置き換えただけであり、拡張に必要な特定の基本機能のチェックボックスをオンにして「API 化」というスタンプを押しただけでした。
現実には、多くの企業は、ますます多様化する API スタイル、ドメイン、固有の課題にわたって質の高い実践を促進するのに必要なツールとサポートをチームに提供するため、API ライフサイクル全体にわたってはるかに専門的なサービスを必要としています。そして、ライフサイクルの各段階のアクティビティにさまざまなベンダーのニッチなツールを導入する投資が、最終的により良い結果をもたらすことを期待しています。この傾向は、Erik Wilde によって造られ、Mark O’Neill が API ゲートウェイ環境の最近の歴史と進化に関する貴重な見解を提供する際に頻繁に言及する「API 管理の大規模なアンバンドル」という最近の現象につながっています。
当社の調査で明らかになったもう 1 つの興味深い点は、驚くべき割合 (41%) の企業が API ゲートウェイを使用していないか、独自のゲートウェイを作成していることです。この理由を正確に特定することは簡単ではありませんが、より短期間かつより高速な配信に対するプレッシャーが高まる中で、高品質の API を提供するためチームが直面する課題が増加していることを示唆している可能性が高いです。何かを犠牲にしなければなりませんが、多くの場合、それは短期的な配信目標ではなく、堅牢な長期使用を保証するために必要なツールと教育です。その結果、サポートと品質の改善に多くの時間を費やすことになり、最終的には、当初の意図とは正反対の効果をもたらします。
SmartBear は、API の民主化、ビジネスとテクノロジの領域をまたいだコラボレーション、そして質の高い API の提供に必要な多様なスキルセットの重要性を常に信じてきました。生産性、スピード、品質の間にトレードオフがあってはならないため、SmartBear のツールは主にライフサイクルの早い段階で活用されるニッチに焦点を当ててきました。
SmartBear は、エンド ユーザーに優れた選択肢、相互運用性、回復力を提供するべく、次の取り組みを行っています。
品質重視のプラクティスを、より安価で簡単に実行できるサイクルの早い段階で推進できるようにすること (いわゆるシフトレフト) を提唱しています。
継続的に業界標準と仕様の重要性を強調し、責任あるコミュニティに参加しています。
OpenAPI イニシアチブなどのプロジェクトに積極的に参加し、Arazzo 仕様のリリースの実現に貢献してきました。
さらに、相互運用性と参加を向上させるため、標準に基づいたツールの構築に投資しています。
これは自社製品にメリットをもたらし、コンテキストを認識した統合エクスペリエンスを顧客に提供できます。
ほとんどのプラットフォーム エンジニアリング チームの環境を構成する幅広い API ツールとの統合を可能にします。
SmartBear は、ゲートウェイやランタイム トポロジ (オンプレミス、クラウド、マルチクラウド、ハイブリッド クラウド) に関係なく、幅広い API 仕様とプロトコルにわたる設計、テスト、ドキュメント、ガバナンスの専門的な機能を企業に提供しています。さらに、1,600 万人を超えるユーザーの経験を集約し、より高品質なソフトウェアの未来に向けて支持者を育成することを目指しています。
これらの取り組みにより、SmartBear は 2024 年の Gartner Magic Quadrant™ API 管理部門の Leaders に選出されたと感じています。
Niche Players から Visionaries、そして Leaders へ
SmartBear は 2021 年に「Niche Players」に選出され、2023 年に「Visionaries」へと移行し、2024 年現在は「Leaders」として位置付けられています。
SmartBear のこれまでの歩みを振り返ると、いくつかの要因が現在の位置付けにつながっていると考えれられます。
API ライフサイクル全体にわたって、技術的な利害関係者と非技術的な利害関係者の両方に対応する
初期の配信段階にコラボレーションを導入する
さまざまなモード (UI、CLI、API) を提供し、ガバナンスと仕様を通じて API の品質を優先する
包括的な API テストへの取り組みを維持する
顧客が API ドキュメントの品質と一貫性を向上できるようにサポートする
SmartBear は引き続きユーザーの開発者エクスペリエンスを向上させることを重視しており、最終的には、SmartBear 製品を使って構築または管理されるソフトウェアの開発者またはエンド ユーザーのエクスペリエンスを向上させることを目指しています。
上記に挙げたことを実現するため、SmartBear は、オープンソースへのアプローチ、専門的な問題に対処する有機的な製品の構築への取り組み、ポートフォリオを強化/拡張する製品や才能の獲得 (API 事業における PactFlow や Stoplight) など、さまざまな方向性と戦略を組み合わせて、SDLC 全体にわたってイノベーションと、顧客の成長に合わせて必要なソリューションを提供しています。
バンドル、アンバンドル、そして未来へ
API を取り巻く環境は、私たちがコントロールできないマクロ要因の影響も受けます。現在、API 環境はますます多様化、複雑化しており、前述の「アンバンドル」トレンドにつながっています。しかし、これは単なるサイクルであり、通常、私たちは集中化または分散化に向かうサイクルの中にいます。製品組織として成功するための 2 つの方法に関して、元 Netscape CEO の Jim Barksdale 氏は、「1 つはバンドルすること、もう 1 つはアンバンドルすること」と述べています。
現在は「アンバンドル」サイクルのピークにありますが、大規模な API プログラムを扱う組織の API フェデレーションの観点から、さまざまなチームに分散されたメリットと自由を提供しつつ、ガバナンスの集中化と統一されたカタログ (またはレジストリ) を提供するコントロール プレーンが必要です。
再分類も業界アナリストにとって最優先事項である可能性が高く、現在起こっているトレンドの再分類に合わせて、さまざまなカテゴリ グループで何らかの変動が生じることが予測されます。
これは自然なことであり、状況の進化に伴って、新たな課題や複雑さに対処するためパターンが変化します。この盛衰は今後も繰り返されるため、SmartBear ではこれを考慮して将来の戦略を立てています。SmartBear は、SmartBear API Hub を市場に投入します。これは、当社の人気のある専門サービスの一部を統合するもので、顧客がワークフロー (技術面と調達面の両方) を合理化できるようにする一方で、将来のバンドルとアンバンドルの波を乗り越えられるように、オープンでモジュール化された構成可能なツールであり続けることを保証します。
API 分野はこれからさらにエキサイティングな時期を迎えます。
こちらから Gartner Magic Quadrant レポートの API 管理市場の分析にアクセスして、SmartBear が開発者と企業の双方に力を与えるリーダーである理由をご確認ください。
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記事中の図は、Gartner, Inc. が発行した調査資料の一部であり、調査資料全体の中で評価されるべきものです。Gartner の資料は、SmartBear にご請求いただければ入手可能です。
この資料は、SmartBear の Blog で公開されている「Federating API Quality Across Bundling Cycles」の日本語参考訳です。