Admin Console を利用した Settings Management for Docker Desktop (Admin Console) の GA 版がリリースされました。
このリリースにより、Docker Business サブスクリプションをご利用のお客様は、Admin Console 上で Settings Management (設定管理) を利用できるようになります。
Early Access 期間を経て、この強力な管理ソリューションは新たにコンプライアンス レポート機能が追加され、Admin Console を通じて Docker Desktop の設定を大規模に一元管理するという当初の構想を実現しました。
補足として、Docker はコンテナー開発向けにエンタープライズグレードの統合ソリューション スイートを提供しています。これには、セキュリティ、ガバナンス、コンプライアンス、スケーラビリティ、使いやすさ、制御、インサイト、可観測性といった企業ニーズに対応する管理機能が含まれます。
今回 Admin Console に追加された新しい Settings Management 機能は、Docker Desktop のインスタンスを管理するための最新の拡張です。この新機能により、組織の管理者は、セキュリティ ポリシーの構成や適用、Docker Desktop の設定を、組織内すべてのユーザーに対して単一のインターフェースから管理できるようになります。
これにより、各 Docker マシンを個別に設定する手間が不要になり、組織全体で一貫したセキュリティとコンプライアンスの基準を確保できます。
Docker Desktop 向けのエンタープライズレベルの管理機能
管理者が Admin Console から設定ポリシーを集中管理および適用できる新しい Settings Management (設定管理) は、Docker Desktop 4.36 で Early Access 機能として導入されました。
Admin Console 上では、管理者がセキュリティ ポリシーに沿って Docker Desktop の設定を構成し、適用対象のユーザーを選択できます。ユーザーが Docker Desktop を起動すると、これらの設定が自動的に適用、強制されます。
さらに、Docker Desktop 4.40 では Desktop Settings Reporting が追加され、ポリシーの作成から適用状況の確認まで、エンドツーエンドの管理が可能となりました。
この包括的な設定管理アプローチは、Docker Desktop の管理をシンプルにし、さまざまなエンタープライズ環境におけるコンプライアンスの確保を実現します。
設定管理のライフサイクルを完全にカバー
Settings Management (設定管理) では、次のような複数の管理機能を備えています。
- Admin Console ポリシー。クラウドベースの Admin Console から、Docker Desktop のデフォルト設定を構成、適用
- クイック インポート。既存の admin-settings.json ファイルから設定をスムーズに移行
- エクスポートと共有。ポリシーを JSON ファイルとしてエクスポートし、セキュリティおよびコンプライアンスチームと共有
- 対象を絞ったテスト。本番展開の前に一部のグループに限定してポリシーを試験的に適用可能
- 強化されたセキュリティ。署名とレポート機能の強化により、設定の改ざんリスクを軽減
- 設定コンプライアンス レポート。開発組織全体にわたって、ポリシーの適用状況を追跡、検証可能

新機能 ~ Desktop Settings Reporting
Admin Console に新たに追加された設定レポートダッシュボードは、管理者に対して全ユーザーのコンプライアンス状況を重要な視点から可視化します。
- リアルタイムの設定コンプライアンス追跡。ユーザーごとの設定ポリシー遵守状況を簡単に監視可能
- トラブルシューティングの効率化。詳細なステータス情報により、管理者は非遵守の原因を特定し迅速に対応できます
この Settings Reporting (設定レポート) のダッシュボードは、Admin Console > Docker Desktop > Reporting からアクセスでき、以下の操作が可能です。
- ユーザー名やメールアドレスでの検索
- 割り当てられたポリシーによる絞り込み
- コンプライアンス遵守ユーザーの表示、非表示切替による問題箇所の集中確認
- 特定ユーザーの詳細なコンプライアンス情報の閲覧
- 包括的なコンプライアンス データを CSV ファイルとしてダウンロード
非遵守のユーザーに対しては、管理者が迅速に問題を解決し、組織全体のコンプライアンスを確保できるよう、具体的な対応手順も提示されます。


一元管理によるセキュリティ強化
Desktop Settings Management は、厳格なセキュリティおよびコンプライアンス要件を持つエンジニアリング組織にとって、非常に有用です。今回の GA 版リリースにより、管理者は次のことが可能になります。
- 複雑でミスの起こりやすい MDM ベースの展開を行わずに、すべての Docker Desktop インスタンスに一貫した設定を適用
- ポリシーの適用状況を確認し、非準拠のシステムに迅速に対応
- ローカル設定の改ざんリスクを低減
- セキュリティ監査に対応するためのコンプライアンス レポートを出力
はじめに
Desktop Settings Management を活用するには、以下の手順を実施してください。
- Docker Desktop のユーザーがバージョン 4.40 以降にサインインしていることを確認
- Docker Admin Console にログイン
- Docker Desktop > Settings Management にアクセスしてポリシーを作成
- Docker Desktop > Reporting にアクセスしてコンプライアンス状況を確認
詳細については、Settings Management に関するドキュメントをご参照ください。
今後について
Docker Business に含まれるこの Settings Management の GA 版リリースは、エンタープライズ向けの管理、ガバナンス、運用ツールを提供するという Docker の取り組みにおける重要なマイルストーンです。
今後も、ユーザーのフィードバックや企業のニーズ、そして変化するセキュリティ要件をもとに、これらの機能をさらに強化していく予定です。
Settings Management を活用して、開発チームやエンジニアリング組織全体での Docker Desktop の管理効率を向上させましょう!
本記事で紹介している機能は、Docker Business ユーザーのみが利用できます。
Docker Settings Management に関するご質問がございましたら、エクセルソフト株式会社までお問い合わせください。
エクセルソフトは Docker の Preferred Reseller として、Docker Desktop を販売しています。Docker 製品のライセンスや機能に関するご質問、製品デモのご要望を承っています。お問い合わせはこちらから。

*本記事は、Docker 社が提供している以下の記事から抜粋、転載したものです。
Docker Desktop の設定管理が Admin Console で一般公開されました
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