Arm Development Studio を使い始めよう

2018 年 12 月に Arm 社は、すべての Arm ベースのプラットフォーム上での C/C++ の組み込みソフトウェア開発を支援する最新のツールスイート「Arm Development Studio」をリリースしました。25 年以上の経験を基に開発された本製品には、今まで Arm がリリースしてきた開発ツールの最良の機能が盛り込まれ、使いやすい単一の環境で開発工程を進められます。Arm Development Studio の製品概要については、XLsoft の製品ページをご覧ください。

この記事では、Development Studio を使い始めるための最初のステップについてご紹介します。

ライセンスを設定する

Development Studio IDE を初めて起動すると、下記のダイアログ ボックスが表示され、ツールを有効化するよう求められます。ライセンス設定は、[ヘルプ] メニューの [Arm License Manager] からいつでも変更することができます。

評価用ライセンスを生成するには、[Obtain evaluation license] を選択して、[Next] をクリックします。Arm ウェブサイトが表示されたら、ログイン情報を入力します (登録がまだの方は、登録を行ってください。)

ライセンスと有効なホスト ID を紐づけるよう求められます。Windows 環境では、通常はマシン上で有効なネットワーク デバイスの MAC アドレスを入力します。Linux 環境の場合は、eth0 デバイスの MAC アドレスを入力する必要があります。

製品を購入済みの場合は、ライセンス タイプによって、ライセンス ファイルの指定、またはフローティング ライセンス サーバー情報を指定します。

使用するエディションを選択します。

ライセンス設定を後で変更したい場合は、Arm License Manager を起動するだけで、上記の画面が表示され、利用するエディションを変更したり、ライセンス情報を変更することが可能です。

これで、Development Studio を使えるようになりました!

既存の Keil MDK プロジェクトを Development Studio に移行する

Development Studio は、今までは Keil MDK でのみサポートされていた、多数のソフトウェア パックとミドルウェアを完全にサポートしています。そのため、直感的なウィザードを使って、既存のプロジェクトや、5,000 を超えるデバイスのサンプルを Development Studio IDE に簡単に移行することができます。

今までになくターゲットへの接続が簡単に!

それでは、ターゲットに接続してみましょう。Development Studio では、複数のデバッグ プローブを介したシリコンと FPGA ターゲットへの接続、および Fixed Virtual Platforms (FVP) をサポートしています。Development Studio には、Fast Models テクノロジーがベースとなった多数の FVP が含まれており、完全なシステムのシミュレーション環境をすぐに利用することができます。

[New Debug Connection] アイコンをクリックして、New Debug Connection ウィザードを起動します。まずは接続するターゲットの種類を選択します。

JTAG 経由で物理プラットフォームに 接続する場合は [Hardware Connection] を選択します。仮想プラットフォームに接続する場合は [Model Connection] を選びます。[Linux Application Connection] は、Linux アプリケーションを実行可能なターゲット上 (物理または仮想プラットフォーム) で動作する gdbserver に接続する場合に選択します。まずは、Development Studio で提供している FVP に接続してみましょう。

モデルへの新規接続

[Model Connection] を選択し、[Next] をクリックします。接続名を設定します。どんな名前でもよいのですが、下記では「Example1」と入力しています。

利用可能な構成の一覧が表示されます。Development Studio のインストール時にはインストールされず、後から追加できる FVP も表示されます。ここでは、Development Studio と一緒にインストールされる Cortex-M3 のサンプルを利用しましょう。テキスト フィルターを使うと探すのが便利です。「M3」と入力し、FVP [MPS2_Cortex_M3] を選択して、[Finish] をクリックします。

[Edit Configuration] 画面では、接続時に読み込むイメージなど、特定のパラメーターを追加で設定することができます。


自分で作った仮想プラットフォームに接続する場合は、接続先ターゲットの指定画面で [Add a new model] をクリックします。

ハードウェアへの新規接続

サポートされているデバッグ プローブを介した開発ボードへの接続手順は、モデルへの接続手順とほぼ同様です。New Debug Connection ウィザードで、[Hardware Connection] を選択します。

接続名を設定します。もし利用可能な既存のビルド プロジェクトがある場合は、ここで関連付けることも可能です。

パック ベースのプロジェクトを関連付ける場合は、プロジェクトからターゲット情報が自動的に読み込まれるため、次の画面では使用されているデバッグ プローブが接続タイプとして表示されているか確認するだけで大丈夫です。(下記の例では、ULINKpro D が選択されています。) デバッグ プローブを指定するには、[Browse] をクリックします。

初回接続時には、CPU に実際に接続されているかを検証するために、デバッガーはターゲットの自動検出処理を行います。それ以降の接続は自動的に進みます。

パック ベースのプロジェクトではない場合、[Hardware Connection] を選択した後は、一般的なプラットフォームの一覧が表示されます。テキスト フィルターを利用すると、ターゲットを見つけやすくなります。

もしお使いのプラットフォームが一覧に表示されない場合はプラットフォームに接続していることを確認し、[Add a new platform] ボタンをクリックします。デバッグ プローブを選択すると、ターゲットの自動検出が行われ、完了すると、構成を保存するよう求められます。

プラットフォームの名前を設定し、[Finish] をクリックして保存します。

プラットフォームが表示されるようになりました。

パック ベースのプロジェクトではない場合は、ターゲットの構成は自動検出されません。適切なデバッグ プローブの選択、その他必要な設定を行ってください。

設定が完了したら、[Debug] をクリックします。

グラフィック関連の機能も充実

Development Studio は Arm CPU 向けソフトウェア開発のためのツールというだけではなく、Mali GPU 上の OpenGL ES や OpenCL、Vulkan API に対応した強力なデバッグ/トレース ツールである MaliGraphics Debugger も含まれています。Linux および Andoroid の Arm ベース プラットフォーム上をサポートします。

Arm Streamline パフォーマンス アナライザー

Development Studio 関連ツールのご利用がはじめての場合、Streamline パフォーマンス アナライザーについてご存じないかもしれません。Streamline パフォーマンス アナライザーは強力な解析ツールです。数種類の方法でターゲットからデータを収集し、Cortex CPU や Mali GPU からプロファイリング情報およびシステム情報を生成することができます。収集したデータは実行順にタイムライン形式で表示されるため、システムが全体的にどのように動作しているかを詳しく見ることができます。


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この記事は、Arm 社の Software Tools Blog に公開されている「Getting started with Arm Development Studio」の日本語参考訳です。

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