Arm が Arm Development Studio の Gold、Silver、Bronze Edition 最新バージョン 2022.0 をリリースしました。Platinum Edition も追ってアクセスできるようになる予定です。
今回のリリースに伴う主要な新機能は以下となります。
完全なリリース情報はリリース ノートをご確認ください。
- Cortex-M85 プロセッサのサポートの追加
- Platinum Edition のみでサポートされていたプロセッサのサポートの追加
- 以下のコンポーネントのアップデートが行われました。
- 組み込み Arm コンパイラ 6.18
- Streamline パフォーマンス アナライザー 8.0
- Fast Models 11.17 でリビルドされた Fixed Virtual Platforms
- グラフィック アナライザー 5.11
- Log4j 2.17.1 へのアップデートによる Log4j セキュリティ脆弱性への対応
Log4j への Arm の対応についての詳細はこちら (英語)
通常は最新バージョンのコンパイラの使用を推奨していますが、別のバージョンが必要になることもあります。その場合はこちら (英語) の手順に沿って、Development Studio のインストールに登録してください。
Cortex-M85 のサポートの追加
Cortex-M85 は組み込み IoT および ML アプリケーション用の最新プロセッサです。Cortex-M85 はマイクロ アーキテクチャの改善により、高度なセキュリティ機能やクラス最高のパフォーマンスの提供を可能とします。 これは PACBTI-M (Armv8.1-M Pointer Authentication and Branch Target Identification) の実行を可能とする初めてのプロセッサです。
最新バージョンである Arm Development Studio 2022.0 は全てのエディションにおいて Cotex-M85 を完全にサポートしています。組み込み Arm コンパイラ 6.18 はプロセッサに最適化されたコードをビルドできるだけでなく、PACBTI-M をサポートするコードのビルドも可能とします。
これらの機能を強調するサンプルのプロジェクトが提供されており、付属の Fixed Virtual Platform 上で実行し、Arm デバッカー でデバッグすることが可能です。
Platinum Edition のみでサポートされていたプロセッサのサポートの追加
このリリースでは、以前は Platinum Edition のみでサポートされていた多くのプロセッサのサポートを追加しました。今回初めて Armv9-A プロセッサがサポートされました。
これらのプロセッサのデバックや FVP のサポートには Development Studio の Silver Edition 以上のライセンスが必要となります。コンパイラのサポートには Gold Edition 以上のライセンスが必要となります。SVE2 や bfloat16 のサポートのような高度なプロセッサの機能の示すサンプル プロジェクトも提供しています。
これらのプロセッサーは Linux、アンドロイド、ベアメタルのユース ケースにおける Streamline パフォーマンスをサポートしています。また、この Streamline のアップデートにおいて Mali-G510 および Mali-G310 GPU のサポートを追加しました。アンドロイドのアプリケーション開発者は Arm Mobile Studio の一部として Streamline に無償でアクセスすることも可能です。
参照記事: Product update: Arm Development Studio 2022.0 now available with support for Cortex-M85