多くのソフトウェアは、できるだけ短期間で開発し、新機能をすばやく市場に投入することに重点を置いています。しかし、「すばやく動き、破壊せよ」という考え方は、コストのかかる品質管理の問題につながる可能性があります。より良いアプローチは、アプリケーションのエラーをリアルタイムで監視して、品質とスピードの適切なバランスを取ることです。
なぜエラー追跡が重要なのか、そして Bugsnag によりどのように時間を節約し、開発を加速できるのか検証してみましょう。
Bugsnag のようなリアルタイム エラー監視ソリューションは、品質と開発速度の適切なバランスを保つのに役立ちます。
エラー追跡とは?
エラー追跡とは、アプリケーションの問題を積極的に特定し、可能な限り迅速に修正することです。10 年前であれば、このプロセスは簡単だったかもしれませんが、近年のアプリケーションやインフラは複雑さが増しており、プロセスが複雑化しています。その結果、多くのチームは完全なカバレッジを確保するため、エラー追跡ソフトウェアを導入しています。
また、ソフトウェアの競争が激化する中で、ユーザー エクスペリエンスは成功に不可欠なものとなっており、ユーザー エクスペリエンスに悪影響を与えるエラーや予定外のダウンタイムが発生すると、収益損失やブランド価値の低下につながります。実際、Web サイトのコンバージョン率は、ロード時間が 1 秒長くなるごとに平均 4.42% 低下します。
エラー追跡ソフトウェアは、このような問題を軽減し、最適なユーザー エクスペリエンスを確保するのに役立ちます。サーバーのリクエストとレスポンスを監視することで、エラーにフラグを立てたり、文書化したり、分類することができ、開発チームは簡単にバグを割り出して迅速に修正できます。これにより、企業は自信を持って変更をデプロイし、時間を節約することが可能です。
エラー追跡の戦略と評価指標 (メトリック)
ほとんどの組織は、エラー追跡の必要性を認めていますが、導入により高価を得るには計画が必要です。たとえば、開発チームがエラー追跡ソフトウェアをインストールし、多くのエラーが検出されたとします。優先順位を付ける方法がない場合、チームは影響の少ないエラーの修正に時間を費やしたり、大量の通知によって通知疲れを起こし、エラーを見過ごす可能性があります。
通常、エラー追跡プロセスを成功に導くには、以下が必要です。
- 検出 – エラー追跡ソフトウェアは、エラーを記録し、開発チームがアクセスして修正できるようにする必要があります。エラーをグループ化することで、最も問題のあるコードを理解することも可能です。理想的には、開発ツールと連携し、スプリント期間中に新しい問題を簡単に作成して対応できるようにします。
- 優先順位付け – 開発チームは、影響を受けたユーザーの数だけでなく、その深刻度に応じてエラーの優先順位を付ける必要があります。たとえば、決済処理のエラーは、ほんの一握りのユーザーにしか影響しないかもしれませんが、収益に大きな影響を与える可能性があります。一方で、無意味なフォーム データをアプリケーションに送信するスパム ボットなどは重要ではないかもしれません。
- インテリジェント通知 – エラーを全員に通知するのではなく、適切なチームに通知する必要があります。すべての開発者は、修正する価値のあるバグと修正に必要な情報を受け取るため、「エラー受信箱」を持つべきです。そうすれば、大量の通知によって通知疲れを起こすことなく、自分が何をすべきかを理解することができます。
このようなプロセスの構築に加え、組織は成果を測定し、品質を確保するための KPI (重要業績評価指標) を作成する必要があります。たとえば、品質を評価するためエラー率 (リクエストに対するエラーの割合) を追跡したり、効率を評価するためエラー解決までの平均時間 (エラー通知から修正までの時間) を追跡することが考えられます。
しかし、同時に、1 つのノーススター メトリックを持つのも良いアイデアです。たとえば、総リクエスト数に対する未処理エラーの数を反映した安定性スコアを使用するとよいでしょう。これらのメトリックを使用して、バグと新機能のどちらに重点を置くか、新リリースやカナリア リリースのデプロイ時期を判断することができます。
Bugsnag を使用したベスト プラクティス
Bugsnag は、組織がエラー追跡と修正を迅速かつ効率的に行えるよう支援する堅牢なプラットフォームです。特に、エラー追跡と安定性監視の迅速な設定、エラーの自動優先順位付け、個々の開発者やチームへの効率的な通知、アプリケーションの技術スタックと連携したエラー追跡を支援します。
Bugsnag を使用すると、安定性とエラーを一目で簡単に確認可能
出典: Bugsnag
エラーの特定と優先順位付け
Bugsnag では、強力な検索とセグメント化を使用して、最も影響の大きいエラーを簡単にピンポイントで見つけることができます。たとえば、ショッピング カートのエラーや最新リリースのエラーなど、異なるエラー セグメントをブックマークすることが可能です。また、ユーザーの取引額、サービス レベル契約、サブスクリプション レベルによってエラーをセグメント化し、最も重要なものに注目できます。
インテリジェント通知の作成
Bugsnag では、特定のセグメントに基づいて通知をカスタマイズし、特定のチームや開発者に送信できます。チーム チャット、課題トラッカー、インシデント管理ツールとの統合により、コード オーナーシップを推進し、インシデントの調査と解決に関する DevOps ワークフローを加速することが可能です。
エラーを効果的にグループ化して追跡
Bugsnag では、Web、モバイル、サーバーサイドのアプリケーションを簡単に公開でき、開発者は、すべてのクラッシュの完全なスタック トレースとパンくずから何が起こったかを理解できます。さらに、根本的な原因に基づいてエラーが自動的にグループ化されるため、最も問題のあるコードに注目することが容易になります。
バグと機能のバランスを取る
Bugsnag の安定性スコアにより、企業はアプリケーションの健全性を一目で把握することができます。リリースで未処理のエラーが目標値より多く発生すると、安定性スコアは黄色または赤色の領域に低下し、開発者に対応が必要なことを知らせます。安定性スコアが緑であれば、チームは自信を持って新機能の開発に専念できます。
Bugsnag は GitHub、GitLab、Jira など、一般的な開発ツールと統合できます。オンプレミス版では、機密データを厳重に管理しながら、リアルタイムのエラー追跡と修復ツールのメリットを享受することも可能です。
まとめ
堅牢なユーザー エクスペリエンスを確保するには、エラー追跡が不可欠です。Bugsnag はアプリケーションの技術スタック全体を監視し、適切な開発者にエラーをインテリジェントに通知します。さらに、安定性スコアは、新機能の開発と品質維持のバランスを取る上で重要な役割を果たします。Bugsnag を導入することで、企業は最適なユーザー エクスペリエンスを確保しながら、開発速度を最大限に高めることができます。
BugSnag 製品に関する詳細、無料評価版は、こちら。
この資料は、Bugsnag の Web サイトで公開されている「How to Save Time & Accelerate Development with Error Tracking」の日本語参考訳です。