Docker Build Cloud のご紹介～ビルド時間を短縮し、開発者の生産性を向上させる新しいソリューション

ビルドが完了するまで、長い時間待ち続けなければいけないという苦境に、多くの開発者が直面しているのではないでしょうか。実際に、Incredibuild の調査によると、2020 年から 2021 年の間で、ビルド時間は平均 15.9% 増加したと言われています。これにより、開発者は平均して毎日約 1 時間を奪われており、このビルド完了までの待ち時間は年々増加しています。さらに、生産性と開発者エクスペリエンスへの影響は、小規模な組織でも年間 42 万ドルにもなるという調査結果があります (14 万ドルの年給と 25 名の開発者のチームに基づく)。

ローカル開発の経験を犠牲にすることなく、ビルド時間を短縮する方法を模索し、誕生したのが Docker Build Cloud です。

「今回発表した新製品は、『必要十分なクラウド』で開発チームのニーズに応え、ローカル開発とリモート開発の境界をシームレスに曖昧にします。そうすることで、ビジネスにとって重要である安全なアプリケーションの提供を加速できるようにしています。」 — Giri Sreenivas 氏 (Docker 最高製品責任者)

一時的な修正は長続きしません

Incredibuild の調査によると、開発者とその組織は、ビルド完了の時間を遅らせ生産性を低下させるリソースの制約を、ハードウェアのアップグレード (回答者の 44% が回答) やコードベースのサイズの縮小 (33% が回答) など、いくつかの一般的な方法でに対処しようとしています。これらの方法は一時的な解決策にはなりますが、持続するにはほど遠いものです。ビルド時間を短縮し、冗長なビルドを排除することでチームのコラボレーションを向上させる、より優れたソリューションが必要です。

Docker Build Cloud で最大 39 倍の速さでビルド

絶えず進化するソフトウェア開発の状況において、クラウドへの移行とビルドの加速という 2 つの分野への投資は、引き続き増加し続けています。Docker Build Cloud のコンセプトはシンプルです。クラウドコンピューティングとキャッシュを活用することで、開発者はより迅速にビルドし、チームとのコラボレーションを向上させることができます。

クラウドでビルドすると、ローカルコンピュータを使用するよりも高速なコンピューティングリソースへのアクセスを提供し、このアプローチにより、新しいマシンや古いマシンを使用する開発者間の一貫性が高まるため、ビルド時間が短縮されます。

共有キャッシュは、1 人のチームメンバーがビルドを開始すると、キャッシュされた結果に他のユーザーがすぐにアクセスできるようになるため、ビルド時間が短縮され、不要なビルドが排除され、開発サイクルが短縮されます。個別に各ビルドが完了するのを待つ必要は、もうありません。

クラウドでのビルドと共有キャッシュの組み合わせにより、開発者は時間を節約し、生産性を向上させることができます。開発者は、ビルドの完了している間に並列タスクのコーディングに戻ることができ、ビルドの結果をより迅速に取得して作業に組み込むことができます。

たとえば、エンタープライズコラボレーションソフトウェアを開発しているテクノロジ会社は、Docker Build Cloud を使用して、ビルド時間が平均 15 分から20 分かかっていたところ、 2 分未満に短縮することができました。

マルチアーキテクチャのビルドが簡単に

現在、インテル (AMD64) のチップセットと Apple Silicon/AWS Graviton (Arm64) のチップセットの両方に向けたアプリケーションを作成する必要がある場合、複数のネイティブビルダーを使用するか、デプロイターゲット用に正常にビルドするために低速エミュレーターを構成する必要があります。 Docker Build Cloudは、マルチアーキテクチャビルドのネイティブサポートを提供し、複数のネイティブビルダーのセットアップとその維持の必要性がなくなります。このサポートにより、エミュレーションに関連する課題が解消され、ビルド効率がさらに向上します。

e コマースの顧客は、CI ツールチェーンを簡素化しました。 Docker Build Cloud を導入する前は、GitHub Actions、GitLab ランナー、カスタム GitLab ランナーを利用して ARM アーキテクチャを処理していました。Build Cloud の AMD と ARM のデュアルビルダーにより、複雑さを軽減し、パイプラインを高速化することができました。

使い慣れたツールとのシームレスな統合

開発者ツールは、開発者のエクスペリエンスを向上させるものであって、新たな摩擦点を増やすものではありません。 Docker Build Cloud は、ビルドを実行する場所に関係なく、大規模なリフトアンドシフト作業を必要とせずに簡単にセットアップできるように設計されています。 Docker Build Cloud は、 Docker Compose、GitHub Actions、およびその他の CI ソリューションともうまく連携します。つまり、Docker Build Cloud を既存の開発ツールやサービスにシームレスに組み込むことができ、スピードと効率の向上というメリットをすぐに享受できます。

Docker Build Cloud にご興味がありましたら、エクセルソフトまでお気軽にお問い合わせください。

エクセルソフトは Docker の Preferred Reseller として、Docker Business を販売しています。2022 年 1 月 31 日以降、中・大規模組織による Docker Desktop の利用には有料サブスクリプションが必要となっています。詳細は、弊社 Web サイトをご確認ください。