高速チャート コンポーネントによるボリューム データの視覚化

ボリューム データは、近年非常に一般的です。3D データ取得分野の発展や、インタラクティブなフレーム レートで現代のオフィス ワークステーションにおける高度な視覚化を実現する可能性により、このデータセット タイプは急速に成長することが予測されます。

データセットは、MRI、CT、PET、USCT、またはエコーロケーションなどのさまざまな技術によって取得できます。また、流体力学やパーティクル システムといった物理的なシミュレーションによる生成も可能です。これらの一連の技術は、ボリューム データが医療においていかに重要であるかを示しています。進行癌の検出、動脈瘤の視覚化、および治療計画に使用されます。 このようなデータは、CT や超音波による非破壊検査にも非常に役立ちます。さらに、巨大な 3 次元のデータセットは地震探査によって生成されます。

ボリューム データの概要

ボリューム データは、ボクセルによって形成されています。ボクセルは、基礎的な体積の要素です。これは、特定の位置や色によって 3D 空間で点として表すことができます。これにより、最大 6 つのスカラー パラメーターを保持できます。

通常、点は固定グリッドに属しているため、ボリューム データをテーブルとして格納できます。この場合、ランタイム表現を多次元配列として保持でき、ボリューム データはローカル ストレージ内の *.csv ファイルとして表すことができます。しかし、より一般的には、データセットは複数のスライスに分割され、各スライスはビットマップ画像として格納されます。このアプローチにより、画像に適用可能な高度な圧縮アルゴリズムでモデル サイズを大幅に縮小できます。

ボリューム データの視覚化

ボリューム データを視覚化するには、主に 4 つの方法があります。ここでは、各技術の特長を紹介します。

  1. スライスベースの手法
    ボリューム データセットのすべてのスライスを個々に視覚化し、インタラクティブにスクロールできます。この技術の特長は、実装の簡易性と低レベルの演算です。主な問題は、ビューアーが自らの想像力を使用してオブジェクト全体の構造を再構成しなくてはいけない点です。その結果、スライスベースのアプローチは非常に複雑で未知の構造をもつオブジェクトの視覚的な分析には適していません。しかし、人体の一部など、よく知られたオブジェクト内の機能を検出するのに役立ちます。そのため、このメソッドは医療の分野で広く使用されています。例えば、これは MRI や CT における最も一般的な表現方法です。一般的な MRI および CT 研究では、1 つの次元における解像度が非常に低くなり、さらに高度な技術でデータセットを使用するには難しい場合があります。
  2. 他の技術のエミュレーション
    特定の技術に慣れた専門家が視覚的な分析を行う必要がある際に非常に役立ちます。たとえば、医療や地震の分野で新たな技術を開発する際に使用されます。エミュレーションにより、専門家は既存のソリューションから現代技術へスムーズに移行できます。主な問題は、非常に詳細なボリューム データセットの使用が必須であるにも関わらず、情報の大部分はその他の技術を模倣することによって失われたり壊れたりする点です。もう 1 つは、初期技術のイメージに近い結果をアーカイブするのに膨大な時間がかかり、移行の最後で使用量が低下する場合がある点です。さらに、正しい結果を解釈するため、特定の知識と経験が必要です。
  3. ボリューム レンダリング
    3D オブジェクトを 2D 画像として視覚化する技術は、3D レンダリングと呼ばれます。最も一般的な 3D レンダリングの手法は、ポリゴン メッシュで表現されたサーフェスの写真に忠実な視覚化に基づきます。この技術は幅広く利用され、現代のグラフィック カードのアーキテクチャは、操作を加速するようにデザインされています。

    サーフェス レンダリング:
    この手法は、2 つのステップから構成されています。1 つ目は、一定の閾値にしたがって、データセットから等値面を抽出することです。最も一般的なアルゴリズムは、マーチング キューブ法です。特定のデータセットの特定の機能に基づいた特別なアルゴリズムを開発することにより、等表面の抽出を改善することができます。そして、任意の 3D エンジンまたは LightningChart MeshModes のようなポリゴン メッシュ モデルを視覚化するためのツールにより、ポリゴン サーフェス モデルを視覚化できます。ローテーション、異なる量の光源の使用、その他の 3D オブジェクトとのインタラクションなど、3D オブジェクトの視覚化における一般的な機能がすべて含まれます。その結果、複雑な 3D 構成の分析を大幅に簡易化します。特に、未知のデータセットの中にある意味深い細部の描写を視覚的に検出するのに役立ちます。一般的な 3D レンダリング エンジンのパフォーマンス最適化により、現代のあらゆるオフィス ワークステーションで視覚化を実現できます。さらに、より洗練されたノイズ低減アルゴリズムを提供します。しかし、ボリューム データセットをポリゴン メッシュ サーフェスへ変換する際、サーフェス領域からデータが失われることがあります。さらに、等値面抽出のアルゴリズムは複雑な計算を必要とするため、準備に時間が掛かり、通常サーフェス抽出の閾値をインタラクティブに変更することは不可能です。

    ボリューム レンダリング:
    ボリューム レンダリングでは、上記のような準備は必要ありません。データは、オリジナルのデータセットから視覚化されます。これにより、アルゴリズムは伝達関数と閾値を動的に変更できます。また、データセットの内部構造を半透過的に視覚化することができます。これは、ボリューム情報を視覚化するための最も強力な手法です。視覚化にはポリゴン メッシュ モデルのすべての利点があり、同じシーンで簡単に組み合わせることができます。さらに、オブジェクトのサーフェスで隠れた構造の調査のため、モデルの一部を切り取ることもできます。高度なハードウェア要件という欠点がありましたが、現代のグラフィック カードの進化により、最も導入しやすい価格で視覚化を実行できます。
    最も一般的な技術は、ポリゴン メッシュ モデルをレンダリングする GPU アクセラレーションのために作成されたツールの使用です。テクスチャベースのボリュームとボリューム レイ キャスティングは、現在最も成功したアプローチです。

    テクスチャベースのボリューム レンダリング技術は、オブジェクトを構築するために一連のプレーンを使用します。データセットは、テクスチャとしてプレーンに投影されます。最終的な画像は、プレーンのアルファ ブレンディングによって結合されます。ボリューム レイ キャスティングでは、キューブをボリューム モデルのプレースホルダーとして使用します。 モデル自体は、レイを使用してデータを蓄積し、Ray Function と呼ばれる特定の等式と組み合わせるレイ キャスティング アルゴリズムによってキューブの側面に投影されます。
    Ray Function は、ボリューム レイ キャスティングにおける魅力的な機能です。これにより、レイによるデータセットのサンプリング方法とピクセル カラーの計算方法を定義できます。 異なる Ray Function は、データセットから異なる機能を抽出できます。 Ray Function の 3 つの例について見てみましょう:
    Accumulation Function (累積機能) は、できるだけ多くのデータを収集、結合し、オブジェクトの内部構造を観察できます。この技術によって生成される視覚化は、半透明のゲルのように見えます。

    [医療関連のデータセットを視覚化する Accumulation Ray Function のアプリケーション]

    Maximum Intensity Function (最大値投影法) は、レイによってサンプリングされた最も明るい値のみを視覚化します。X 線画像と同様の結果が得られます。オブジェクトの内部構造に関する追加情報を得ることができます。

    [超音波干渉シミュレーションのための Maximum Intensity Function アプリケーション]

    Isosurface Rendering (等値面レンダリング) は、ポリゴン モデル のレンダリングのようなモデル サーフェスを描画します。サーフェス レンダリングで生成された結果と非常によく似ています。

    [水流シミュレーションの視覚化のための Isosurface Ray Function アプリケーション]

    まとめ

    ハードウェアの進歩は、さまざまなボリューム データの収集技術における関心の高まりに対する基盤を作り出します。消費者のコンピューター性能の向上は、基礎的な技術の人気を低下させる中、サーフェス レンダリングやボリューム レンダリングなどの高度なボリューム データの視覚化技術の人気に対して、プラスの影響を与えます。LightningChart は、さまざまなボリューム データの視覚化の実装に役立つ優れたツールを提供します。
    この記事では、アイオワ大学のデータベースを利用してボリューム データの視覚化画像を提供しました。

    ボリューム データを含む各種データの視覚化を実現する Arction 社の LightningChart の詳細は、弊社の製品ページにてご確認ください。

    記事参照:
    2017 年 1 月 6 日  
    © Arction Ltd 2017
    Volume Data Visualizatioin

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