Kong EE 0.32 – ステータス コード解析、Zipkin トレーシング、その他多くの新機能

 

Kong Enterprise Edition (EE) Version 0.32 がリリースされましたのでご案内いたします。今回のリリースには、関心の分離を実現し、プラグインを特定のエンドポイントに適用できる ”Routes & Services” モデルが含まれています。 また、API ライフサイクルのフル コントロールをより強化する多くのアップデートも含まれています。最新のアーキテクチャを実装し、クラウド ネイティブに移行するエンタープライズに対し、Kong マイクロサービス API ゲートウェイの有用性をさらに高める Azure Functions、Zipkin トレーシング、エッジ コンピューティングなどのプラグインを提供します。

バイタル – ステータス コードのトラッキング、レポーティング、視覚化

ステータス コード のトラッキング (GUI+API)

  • クラスターごとのステータス コード群 – クラスター全体における経時的な 1xx、2xx、3xx、4xx、5xx をグループでトラッキングし、Admin GUI ではADMIN_URL/vitals/status-codes で表示されます。
  • サービスごとのステータス コード – 特定のサービスに関連付けられた個々のステータス コードをトラッキングし、Admin GUI では ADMIN_URL/services/{service_id} で表示されます。
  • ルートごとのステータス コード – 特定のルートに関連付けられた個々のステータス コードをトラッキングし、Admin GUI では ADMIN_URL/routes/{route_id} で表示されます。
  • コンシューマーおよびルートごとのステータス コード – 特定のルートのコンシューマーに返される個々のステータス コードをトラッキングし、Admin GUI では ADMIN_URL/consumers/{consumer_id} で表示されます。

リクエスト数やレイテンシのパフォーマンスをモニタリング

ステータス コードの分析

データストア/キャッシュのパフォーマンス

“API” から “Routes & Services” への変更

Kong の新しいリソースである “Services” と “Routes” が、これまでひとくくりであった “API” というエンティティに取って代わり、以前は困難だったダウンストリームのクライアントとアップストリーム サービスの区別が可能となりました。一般的なユースケースのセットアップがさらに容易になり、プラグインを適用する際にはより詳細が得られます。これらの新しいエンティティによってユーザビリティと柔軟性が同時に向上し、また一方では設定の重複の可能性が軽減されます。Services および Routes に関する詳細はこちら

レート制限プラグイン

Kong EE 0.32 では、“rate-limiting” と “rate-limiting-advanced” の両方のプラグインを提供しています。これにより、管理者は特定のユースケースにおけるニーズを満たす最適な構成レベルを柔軟に選択できます。

Azure Functions プラグイン

新規の Azure Functions プラグインでは、Kong を使って API リクエストをMicrosoft のサーバーレス サービスにルーティングできます。モノリスをマイクロサービスやサーバーレス機能にリファクタリングする場合でも、ゼロからのサーバーレス プロジェクトに着手する場合でも、Kong によって効率化を図ることができます。Azure Functions や、その他現時点では未発表のMicrosoft Azure との統合に関するウェビナーを予定しておりますので、どうぞご期待ください。Azure Functions プラグインはすでに Kong EE 0.32 にバンドルされておりますので、いますぐ利用可能です。

Zipkin/Jaeger トレーシング プラグイン

新しい Zipkin トレーシング プラグインの利用により、タイミング情報を Zipkin 互換サーバーにログ出力できます。このプラグインを有効化することにより、Kong は B3 ヘッダーを伝達して分散トレーシングを有効にし、特定の Zipkin (または Jaeger) サーバーにスパンを送信します。分散トレーシングは、Kubernetes および Cloud Native のインフラにおいて一般的なオブザーバビリティのパターンです (追記:Kong の Kubernetes Ingress Controller に関するお知らせはこちら)。Zipkin プラグインも Kong EE 0.32 にバンドルされており、いますぐ利用可能です。

エッジ コンピューティング プラグイン

Kong はこれまでもカスタム プラグインをサポートしてきましたが、プラグインを作成し、Kong のインフラにデプロイするプロセスは必ずしも容易ではありませんでした。新しい Kong のエッジ コンピューティング プラグインでは、Lua コードのスニペットをすばやくデプロイし、特定のリクエスト/レスポンス サイクルの最初または最後に実行できます。Lua コードは Admin API 呼び出しを介してアップデートされ、エッジ コンピューティング プラグインは特定のルート、サービス、またはコンシューマーにおいてすばやく設定し、実行可能です。このプラグインは、現在プレビュー版として Kong EE 0.32 にバンドルされています。是非お試しの上、Kong Nation にご意見、ご感想をお寄せください。

その他の Kong Enterprise プラグインの改良

  • Kong CE のリクエスト変換 (basic) プラグインが、リクエスト変換 (Advanced) プラグインと一緒に Kong EE に含まれています。
  • Proxy Cache (プロキシ キャッシュ) プラグインで、キャッシュ キーのカスタマイズ、特定のヘッダーやクエリ パラメーターの選択が可能となりました。
  • Kong EE 限定の新しい LDAP Advanced プラグインには、LDAP フィールドによる検索機能が強化されています。
  • 業界をリードする Kong のOpenID Connect プラグインに多くの改良が施され、設定オプションが拡がりました。

Kong 開発者ポータル

  • コード スニペット
  • デフォルトの開発者ポータル (デフォルト テーマ) を Kong に内包
  • 追加設定不要な開発者ポータルの認証 (Kong.conf ファイルでのコメント解除)
  • Routes/Services に関するドキュメント
  • Admin API のドキュメント

Kong Admin GUI の大幅な改良

  • “Routes” および “Services” の追加
  • プラグインのサムネイル ビュー
  • ヘルス チェック / サーキット ブレーカー

Kong Enterprise のユーザーは、アップグレードの前に 0.32 Changelog をご参照ください。ご質問は、カスタマー サクセス エンジニアにお問い合わせください。

Kong Enterprise Edition の概要、価格、およびライセンス体系などの詳細は、こちらを参照してください。デモをご希望の方は、こちらよりお問い合わせください。


記事参照:
2018 年 5 月 24 日
© Kong Inc. 2018
「Kong EE 0.32 – Status Code Analytics, Zipkin Tracing, and Much More!」

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