IT ツールを減らし、業務効率を高める方法

複数のバラバラなツールで構成されたテックスタックの管理は、今日の IT リーダーにとって最大の課題の一つです。統合は単に混乱を整理するためのものではなく、チームが成功するための基盤を整え、IT 部門が過剰な負荷に陥らないようにすることを目的としています。この記事では、Smartsheet 社の CIO である Brian Klapac 氏が、IT リーダーがベンダーを選定する際の思考プロセスを紹介します。統合の機会の見極めから、ユーザーの生産性向上、セキュリティ強化、長期的なビジネス目標との整合性まで、幅広く解説します。

20 年以上にわたり、Fortune 500 企業や成長企業で IT リーダーとしての経験を積んできた中で、Smartsheet の役割は単なるシステム管理者から、イノベーションの設計者へと進化してきました。ハイブリッドワーク、非同期のコラボレーション、横断的なチーム編成は今や当たり前ですが、それに伴う新たな課題も生まれています。S&P Global の最新調査によれば、社員の約半数が部門横断の業務に苦労しており、72% がコラボレーションに課題を感じていると回答しています。

課題 ~ バラバラなツールの乱立

こうした問題の背景にある大きな要因の一つが「アプリケーションの乱立 (アプリ スプロール)」です。各チームが独自に課題を解決しようとツールを導入した結果、テックスタックは急速に膨れ上がります。その結果、データはサイロ化し、コラボレーションは非効率に、意思決定のスピードは低下します。新たなアプリの追加は、管理作業の増加やセキュリティ リスクの増大、情報の所在や作業場所の混乱といった『見えないコスト』も招きます。

さらに、セキュリティの抜け穴、シャドー IT (IT 部門の管理下にないツール) の増加、統制の欠如といったリスクも急速に拡大していきます。

こうした課題に対処するためには、IT やセキュリティ部門が新しいテクノロジへの投資を慎重に行う必要があります。単に「使えるツール」ではなく、長期的な目標に合致し、実際の価値を提供し、既存システムとスムーズに連携できるものを選定する必要があります。理想的なツールは、チームが自律的に課題を解決できるようにし、IT 部門の負担を軽減し、リアルタイムのインサイトを提供して意思決定を支援するものです。さらに、ユースケースを統合し、重複を排除し、強固なセキュリティとガバナンスを備えていることも重要です。

投資判断における IT の視点

これまでの経験から、ベンダー選定には大きく分けて 2 つのパターンがあると感じています。ひとつは、ビジネス部門が独自にツールを見つけて導入するケース。もうひとつは、IT 部門とビジネス部門が連携して導入を検討するケースです。

いずれにおいても、IT リーダーは次のような観点で判断を下します。

  • このツールは本当にコスト削減につながるのか?
  • セキュリティ リスクはないか?
  • 業務の中核に必要なものか?
  • 導入後のサポート体制は万全か?
  • ベンダーは長期的に信頼できるパートナーか?
  • そして最も重要なのは、「今だけでなく将来的にも、企業のテック戦略と整合性が取れているか?」という点です。

このような思考プロセスを理解することで、なぜ IT リーダーがある製品を選ぶのか、Smartsheet のようなプラットフォームがどのように貢献できるのかが見えてきます。

統合の価値

検討時の大きなポイントとなるのが「統合」です。似たような機能を持つ複数のツールを管理することは、セキュリティやユーザー教育、管理業務の面で大きな負担になります。統合は業務の効率化やコスト削減につながりますが、決して簡単な道ではありません。既存のツールを移行できるか、ユーザーが新しいツールに適応できるか、労力に見合う価値があるかを慎重に見極める必要があります。

統合の可能性を探る際、IT リーダーはこう自問します。「複数のツールを代替できて、創造性やイノベーション、生産性を高める『切り札』となるようなプラットフォームは存在するか?」と。また、組織全体が変化を受け入れる準備ができているか、そのメリットを理解し、本気で成功に導こうとしているかも重要です。

最終的には「長期的な成功」を見据えて判断します。何をもって成功とするか、その評価指標と今後の成長や運用体制までを想定します。当然ながら、ユーザーは慣れ親しんだツールを使い続けたがるものです。そこを乗り越えるには、「なぜ変えるべきか」を明確に伝える必要があります。たとえば、セキュリティの強化、コラボレーションの改善、IT 側でコストや運用負担を引き受けるなどの具体的なメリットを示すことです。

また、成功を測る際にすべての指標を追う必要はありません。むしろ、部門ごとに目立った成功事例をいくつか紹介する方が効果的です。そして最も分かりやすい成功の証は「ユーザーの定着と活用状況」です。チームが日常的にそのツールを使っているなら、それは機能している証拠です。

Collaborative Work Management が最適解

バラバラのツールや断片的なワークフローに悩まされている企業にとって、Smartsheet は強力かつシンプルな解決策を提供します。一つのプラットフォーム上で、チームが業務を計画し、コラボレーションし、業務を自動化することができます。CRM や生産性スイート、BI ツールなどと 150 以上の連携機能を備えており、システム間の壁を取り払い、統合的なワークスペースを実現できます。非エンジニアの社員でも、ノーコード/ローコード ツールを使って業務を自動化したり、自分たちで必要なソリューションを構築することが可能です。その一方で、IT 部門は統合的なガバナンスを維持しつつ、ユーザー、ポリシー、セキュリティを企業全体で一元管理できる体制が整っています。

成功事例 ~ Iron Mountain

情報管理サービスの大手企業である Iron Mountain 社は、「統合」の力がどれほど大きな効果をもたらすかを示しています。同社はプロジェクト管理のために 6 種類のバラバラなツールを使用しており、非効率や報告の不整合といった課題を抱えていました。そこで、すべてを Smartsheet に統合したことで、年間で 18 百万ドル (約 25 億円) を超えるコスト削減を実現し、チームにはシームレスなワークフローとリアルタイムのインサイトを提供できるようになりました。

最終的に、Smartsheet のようなプラットフォームが成功するのは、IT 部門とビジネスユーザーをつなぐことができるからです。IT は必要なガバナンスと可視性を確保しつつ、現場のチームは自らの裁量で創造的かつ効率的に仕事を進める自由を得ることができます。単に業務を効率化するだけでなく、「本当に意味のある仕事」を生み出すことができるのです。そして、もしその道のりを Smartsheet が少しでも楽にしてくれるのであれば、それに越したことはありません。

175 種類以上のツールと統合できる Smartsheet とは

Smartsheet は Excel ライクな UI と機能を備えるプロジェクト管理プラットフォームで、フォーチュン 100 の 85% 以上の米国企業に利用されています。Teams をはじめとする Microsoft 365 のツールはもちろん、Slack や Miro、DocuSign を含む 175 種類以上のツールと統合できます。

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