2025年 10月 2日 (木) に日本橋ホール (東京都中央区) にて、「Docker ユーザー会 2025」を開催いたしました。弊社、エクセルソフト株式会社としては、Docker に関するリアル イベントの開催は今回が初めてとなります。ご参加いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。
第 1 回となる本イベントでは、「AI も。セキュリティも。Docker で変わる開発のこれから。」 をテーマに掲げ、Docker に精通した専門家によるセッションや、Docker を活用した大規模開発の事例紹介、そして参加者同士の交流を深める懇親会を実施しました。
Docker 最新ツールに関するセッション
【基調講演】Docker が切り拓く AI とコンテナー セキュリティの新たな時代 (Docker 社)
基調講演では、Docker 社 Technical Account Manager の Eugene 氏が登壇し、AI やセキュリティといった重要テーマを交えながら、Docker のこれまでの歩み、今後の展望、そして戦略についてお話しいただきました。
本セッションでは、Docker の進化と最新の開発動向について、参加者にとって非常に貴重な洞察が得られる内容となりました。
このセッションでは、Docker の新製品である Docker Hardened Images (DHI) についてもご紹介がありました。DHI は既知の脆弱性 (CVE) を徹底的に排除した、安全で軽量なコンテナー ベース イメージで、脆弱性管理の手間を大幅に削減します。詳細はこちらをご確認ください。

Docker Desktop の AI 新機能を使ってみよう!~ MCP Toolkit / Model Runner / Offload / cagent (Docker キャプテン)
2 つ目のセッションでは、Docker キャプテンである鈴木氏からは、Docker の最新 AI 機能についてご紹介いただきました。Docker の AI ツール群 は、MCP (Model Context Protocol) 準拠で LLM を拡張/統合し、クラウドやローカル環境間で柔軟にスケール可能な AI 開発基盤を提供します。
- MCP Toolkit: 外部機能 (API/サービス) をコンテナー化ツールとして安全に連携/管理
- Model Runner: ローカルで LLM を簡単に起動し、Docker ワークフローへシームレスに統合
- Offload: 限られたローカル リソースを超えて、GPU をクラウドで利用
- cagent: 複数 AI エージェントを構成/協調させるランタイムを YAML 形式で宣言的に管理
このセッションでは、実際に cagent のデモが行われ、参加者から高い関心が寄せられました。

Testcontainers Cloud を使ってみよう! (エクセルソフト株式会社)
3 つ目のセッションでは、弊社、エクセルソフト株式会社の田淵 (新規事業開発室室長) が、Testcontainers Cloud について、デモを交えながら紹介しました。田淵は、DevOps やクラウドネイティブなどの先端技術領域を担当しています。
Testcontainers Cloud は、Testcontainers を利用した統合テストをクラウド上で実行できるサービスです。ローカル環境に依存せず、クラウド上で実データベースやメッセージ キューを安全に起動し、効率的で信頼性の高いテスト運用を実現します。
このセッションでは、テスト環境の効率化や品質向上に向けた実践的なヒントが紹介されました。

ユーザー事例
三菱電機の研究開発者 300 人で Docker を使ってみた話 (三菱電機株式会社 様)
日本トップの製造企業である三菱電機様からは、300 人が携わる大規模開発において、どのように Docker を活用しているのかについて、同社の中井様にお話しいただきました。前半では、研究開発本部におけるソフトウェア設計/開発力強化の取り組み、後半では Docker を活用した具体的な事例が紹介されました。
社内ではソースコードの共有と実行環境の統一が課題となっており、Docker を導入することで、環境構築の手間を削減し、共同開発を加速しています。OpenRMF の軽量コンテナー化や、Linux/Windows コンテナーの連携による異なるプラットフォーム間の開発支援など、実務に直結する工夫が多数見られました。Docker Hub の導入により、Docker Scout を活用した脆弱性管理が可能になったほか、Docker Build によってビルド時間の短縮と自動ビルドを実現しました。さらに、GitHub Enterprise との連携により、常に最新の開発環境を維持できる体制を整えています。
一方で、コンテナー サイズや UI の混乱といった課題も共有され、現場のリアルな声が参加者にとって非常に示唆に富む内容となりました。今後はマイクロサービス化や AI 連携を視野に、全社的な技術力向上を目指す取り組みを続けられているようです。
海外プラント建設現場を支える建設 DX (日揮グローバル株式会社 様)
グローバルに活躍する日揮グローバル様からは、「海外プラント建設における DX」をテーマに、現場の最前線で得られた貴重な経験を、同社の玉手様にご紹介いただきました。
日揮グローバル様のチームでは、海外建設現場の業務効率化と安全性の向上を目的に、大量の紙ベース業務から脱却し、Web アプリを活用した DX を推進しています。その中心的な取り組みとして Docker を導入しています。ローカル開発環境を整備し、CI/CD パイプラインの自動化を実現することで、開発から本番環境への移行をスムーズに行える仕組みを構築しました。GUI 形式の Docker ツールを活用することで、専門的な知識がなくても扱いやすい環境を整え、初心者でも参加しやすい開発体制を整備しています。
また、MSSQL のコンテナー化によって、これまでローカル環境で負荷の高かったデータベースをクラウド上で効率的に運用できるようになり、開発スピードが大幅に向上しました。これにより、現場からのフィードバックを迅速に反映できるようになり、改善のサイクルが加速しています。さらに、Docker を含む共通の技術基盤を整備することで、国際的な開発チームとの協働が技術的に円滑に進められるようになりました。
現場主導で進められる DX の実践と、それを支える技術的な工夫が具体的に語られた今回のセッションは、現場のリアルな課題と変革のプロセスを実感できる内容でした。
また、アプリを開発するだけでなく、社内で実際に活用してもらうことを目指し、日揮グローバル様では開発の内製化を進めています。その一方で、IT エンジニアの採用が難しいという課題にも直面しています。現在、同社では、グローバルな環境で Docker を活用した開発に興味のあるエンジニアを募集しています。
懇親会
登壇者と参加者が交流できる懇親会のお時間も設けました。日々の開発に関する悩みや情報交換など、開発者同士ならではの活発な意見交換が行われ、有意義な交流の場となりました。

Docker のパートナー「JFrog Platform」の紹介
Docker 社のパートナーであり、弊社が日本正規代理店を務めている製品「JFrog Platform」について、JFrog 社の Alex 様にお越しいただき、製品をご紹介いただきました。
JFrog Platform は、Docker イメージやパッケージのビルド、スキャン、配布を自動化できます。JFrog Platform に含まれる Artifactory は、Docker レジストリと互換性を持ち、Pipelines により CI/CD を強化します。セキュリティとスピードを両立したエンドツーエンドの DevOps 環境を実現します。JFrog Platform の詳細はこちらからご確認いただけます。

講演資料、オンデマンド動画提供中!
今回、「Docker ユーザー会 2025」にご参加いただけなかった方に向けて、講演資料とオンデマンド動画を提供しております。ご希望の方は、以下のリンク先よりお申込みください。
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