MadCap Software から MadCap Flare 2021 と MadCap Central April 2021 がリリースされました。新バージョンには、次のような拡張が含まれます。
- XML エディターの新しいレイアウト リサイザー
- マークダウン インポート
- MadCap Central のレビュー機能からのイメージのサポート
- PDF/UA アクセシビリティの拡張
- その他
レイアウト リサイザー
タブレットや携帯電話、あるいはアプリケーションに埋め込まれたものなど、さまざまな画面サイズでコンテンツを表示する必要がある場合、新しいレイアウト リサイザーを使えば、さまざまな画面サイズでコンテンツの表示を確認したり、カスタム サイズを試すことができます。コンテンツの外観をすばやく確認し、必要に応じて新しいメディア クエリを作成し、特定のスタイル設定がコンテンツにどのような影響を与えるかを、出力せずに確認することができます。
レイアウト リサイザーを有効にするには、エディターの下部にあるツールバーから [Toggle Layout Resizer] ボタン を選択します。レイアウト リサイザーの測定単位はルーラーの測定単位と連動しているため、下部のツールバーでルーラーも有効にすると良いでしょう。
有効にすると、2 つのグレーの長方形のマーカーが表示されます。これは、タブレット用 (1279 ピクセル) とモバイル用 (767 ピクセル) のビルトイン ブレークポイントを表しています。そのうちの 1 つをクリックすると、コンテンツが所定の位置に収まり、エディターはそのメディア クエリのスタイルシート設定に基づいてコンテンツをレンダリングします。
デフォルトのメディア クエリ以外が必要な場合は、リサイザーの上にカーソルを置き、スライダーのポイントをクリックすることで、トピックへの影響を確認できます。マーカーが、新しいブレークポイントの一時的な位置を示す青に変わります。また、右端に表示される正確な測定単位を示すテキストボックスにサイズを入力することもできます。
上の例では、「350」をブレイクポイントに設定しています。スライダーの右にある 3 つの点を選択すると、トピックを離れることなく、新しいメディア クエリを作成できます。
[新しいメディア/メディア クエリ] ダイアログが開き、レイアウト リサイザーの最大幅カーソル位置に基づいた論理式が表示され、メディア クエリを保存するスタイルシートを選択できます。
スライダーの 350 ピクセルの位置に表示されているグレーの四角が新しく作成されたブレークポイントで、スタイルシートが開いて新しいメディア クエリが表示されます。スタイルシートの編集内容を保存すると、トピックには新しいブレイクポイントでコンテンツがどのようにレンダリングされるかが表示されます。この例では、350 ピクセルのブレークポイントが検出されると、新しいブレークポイントに設定されたスタイル プロパティに応じて、h1 タグと p タグが異なるサイズと色に変更されます。
新しいレイアウト リサイザーの詳細は、オンライン ヘルプのこちらのトピックを参照してください。
マークダウン インポート
マークダウンは、プレーン テキスト エディターを使って書式付きテキストを作成するための軽量なマークアップ言語であり、簡単に HTML に変換してブラウザーで表示できます。HTML の省略版のようなもので、ソフトウェア開発コミュニティで広く使われています。マークダウンは、HTML タグを使用せずに、どんなテキスト エディターでもコンテンツを簡単に書けるようにすることを主な目的としています。
Flare 2021 では、CommonMark 仕様に準拠したマークダウン ファイルのインポートをサポートしています。この機能は、ソフトウェア開発者や対象分野の専門家がマークダウンで記述したコンテンツを Flare プロジェクトに取り込む場合に便利です。マークダウン ファイルを基に新しいプロジェクトを開始したり、既存のプロジェクトにファイルをインポートすることができます。
この新しいインポート機能により、長いマークダウン ファイルを見出しに基づいて複数のトピックに分割したり、マークダウン ファイル のスタイルをブロック、リスト、定義リスト、インライン スタイルのマッピングなどに対応した Flare のスタイルシート スタイルにマッピングできます。
マークダウン コード ブロックは、MadCap|codeSnippet 要素にマッピング可能で、インポート時にシンタックス ハイライト付きの MadCap コード スニペットに変換されます。マークダウン方程式も MadCap|equation スタイルにマッピングされ、インポート時に MadCap 方程式に変換されます。
高度なオプションには、新しいスタイルシートの作成、リストおよび定義リストのシンプル リストまたは段落リストへの変換、画像などのリンクされたリソースのインポート、インポートされたテーブルへのテーブル スタイルシートの適用、およびソースのマークダウン ファイルが Flare 外で編集され再インポートされる際のリンク設定などの機能があります。
MadCap Central のレビュー機能からのイメージ
MadCap Central は MadCap Flare ユーザーに多くのメリットをもたらします。たとえば、使いやすいバージョン コントロール バックエンド、プロジェクト管理とワークフロー機能、ホスティング場所に関係なく HTML5 出力の即時かつ実用的な出力分析、コンテンツ ホスティング、対象分野の専門家による Flare コンテンツの投稿、共同作業、レビューを容易にするウェブベースの使いやすいレビュー エディターなどがあります。
MadCap Flare 2021 と MadCap Central April 2021 リリースでは、MadCap Central のウェブベースのレビュー エディターのツールバーにある新しい [Insert Image] アイコンを使って、レビュー担当者が画像を挿入できます。
Flare のライターは、それらの画像を Flare 上で承諾 (または却下) することができ、承諾すると新しい画像がプロジェクトに追加されます。
PDF/UA アクセシビリティの拡張
Flare には以前から、アクセシビリティ アプリケーション向けに文書を構造化するタグ付き PDF を生成する機能がありましたが、今回のリリースでは、PDF/UA (Portable Document Format/Universal Accessibility) に準拠した文書を実現するためのサポートが強化されています。 一部のユーザーは、これらのタグを頼りに PDF 文書を読み進めたり、ナビゲーションします。
Flare 2021 では、PDF ターゲットを生成する際に、自動生成されたプロキシ コンテンツ (目次、ミニ目次、リスト、コンセプト、関係、キーワードなど) にタグを適用する方法が改善されました。これらの改善により、PDF/UA の要件を満たし、正常なスキャンを可能にします。
すべての PDF ターゲットは、PDF/UA 用のタグ付き文書を生成するように設定されています。これは、PDF ターゲット エディターの [PDF オプション] タブで自動的に有効になるオプションです。
この改善されたアクセシビリティ機能をサポートするために、マルチメディアを挿入したり、相互参照やハイパーリンクなどのリンクを編集する際に、代替テキスト フィールドが利用できるようになりました。
スタート ページのデザインを一新
Flare のスタートページがより効率的なデザインに変更され、ライセンス タイプの有効期限を示すバナーが表示され、最近のプロジェクトへのリンクが提供され、プロモーションや無料トレーニングなどのリソース リンクの表示スペースが拡大されました。
その他の拡張
Flare 2021 のその他の注目すべき機能強化は以下の通りです。
- Adobe FrameMaker 2020ファイルのインポートに対応しました。
- (アクティベーション ウィザードからだけでなく) [オプション] メニューからプロキシ サーバーを設定できるようになりました。
- テーブル スタイルシート エディターのデザインを変更し、エディターとプレビューを縦に分割して表示するようになりました。
- PDF 出力におけるカーニングが改善されました。
これらの新機能の詳細とリリースノートへのアクセス方法は、オンライン ヘルプの「What’s New」を参照してください。
30 日間無料評価版
無料の評価版では、すべての機能をご利用いただけます。また、ご要望に応じて、製品デモで機能をご紹介いたします。
無料評価版 >> https://www.xlsoft.com/jp/products/madcap/download.html
日本語版ドキュメント
MadCap Flare 2021 の日本語版ドキュメントの提供を開始しました。ぜひご活用ください。
MadCap Flare と MadCap Central の最新リリースをご活用ください! ご不明な点がありましたら、お問い合わせください。
この資料は、MadBlog で公開されている「The MadCap Central April 2021 Release, and MadCap Flare 2021 Adds a New Layout Resizer, Markdown Import, Review Enhancements and Much More」の日本語参考訳です。